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ライブペイント・オープンセッション

HAPPENING


OKレディ。準備は整った。彼らがそうやって20分で描いてみせるなら、僕だって描いてみようと思う。20分即興のライブトレーシング。
あの日1月28日、渋谷の「ギャラリーコンシール」で起こった確かな出来事。レジェンドの始まりを告げるあの独特の高揚感の中、何が起こるか予測できない一筆のカオスに誰もが固唾を呑む。20分が刻む時の空間、その中にあって創造はいかに可能なのか。寸分先のイメージが交錯する。目撃したそれは「TOKYO LIVE PAINT OPEN SESSION : HUOVA」。燃えたぎる一瞬のたいまつ。

一発目からsenseくん!バンドセットをバックに軽やかに塗られるグレーブルー、イエローゴールド、そしてダークモスグリーンの力強いボールド。『あるものを使ったよ。』というそのランダムな色が、ホワイトキューブというプレイグラウンドを楽しげに彩ってゆく。描くときのシリアスな横顔と、『あんまり普段と変わらないね、楽しかったよ!』といういつもの笑顔の非対称がとても眩かった。

次に登場のLOOTSは筆で蛇を描く。それぞれのスタイル、ツール、メソッド。DIYという僕たちの表現、思わず東急ハンズに行きたくてウズウズしてしまう。ペンキの汚れた床に座ってもすっかり気にしないオーディエンスの視線を集めて3番目に登場したのは「HUOVA」を立ち上げたエンリコくん aka OEIL。次の始点を探る「どうなるんだろう?」という数秒後の興奮。MCが『ダイレクトに挿入して行く、やっぱナマが一番だぜ。』とアッパーにアジテートするとき、冷静なコンポジションがいつのまにか、ほとばしりはじめている。

ごった返すオーディエンスを掻き分けながら、新たな白くでかい壁がペインターのために用意される。そして登場するQUESTA!何か入ったような面持ちで色を大胆かつ繊細に突きつけていく。ここにしかない紅色、最後に重ねる黒と白。絵を描く人のリアルな姿を目に焼き付ける。トランペットまで飛び出す音の意外性とシンクロする、色の、筆捌きの意外性。

オーラスはHATOSクルーからMAKOさん!マスクには「F**K YOU」と書かれた新手の白装束を思わせるアグレッシヴな外面。HIPHOPをバックにグラフィカルな文様。そして太陽。とここで今、20分を告げるアラームが鳴った。

「瞬間を掴み続けろ」というHUOVAは、環境に優しいペイント「ポーターズペイント」の協賛による、東京のライブペインティングシーンをつなぐオープンセッションだ。「最速のペインターが東京の称号を手にする」というとき、「今ここ」のダイナミズムは予想と裏切りのポシビリティを刺激し、誰の頭の中にもなかったかつてない情景を浮き彫りにする。

なんだかんだあれこれ考えたとしても、そこで/そのときにしかできない表現がある。いてもたってもいられないほどの感動に素直に従うとき、眠れるクリエイティビティというものがありありとみなぎるのだろう。ダイレクトに感動しよう、やっぱナマが一番だぜ。


TOKYO LIVE PAINT OPEN SESSION : HUOVA

日時:2006年1月28日
会場:ギャラリーコンシール
住所:東京都渋谷区道玄坂1-11-3 富士商事ビル4F
協賛:ポーターズペイント
http://www.renovationplanning.co.jp/gallery_conceal/shibuya4f/

Text: Yoshihiro Kanematsu
Photos: Kenjiro Nakano

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