愛知万博「愛・地球博」

HAPPENINGText: PAS Photography

先ずは何と言っても、マンモスだ!万博会場駅(北ゲート)を入ってすぐのゴンドラ北駅から、ロープウエイを乗りロシア館へと向かった。入ると眼前にドーンとマンモス実物大の骨格標本が。あまりの大きさと迫力に驚いた。しかし、その興奮が少し冷めてくると、「なぜ今、マンモス?」という疑問が沸いてきた…。

他に永久凍土から出土したマンモスがマンモスラボに展示してあり、万博の目玉になっているが、近年、加速度的に寝食されていく永久凍土の中から、時折マンモスが発見されると云うではないか。他でもない、地球温暖化のせいだ。彼らの声なきメッセージに人類はどう応えるのか?姿形だけでない、とても大きくて重い課題を突きつけられた。

その他、ロシア版スペースシャトルなどの宇宙技術の高さが目を引いた。人気パビリオンなので、待ち時間30分の入館だったが、期待に違わず見応えがあり、またこの地球(ほし)の現状を否応が無しに考えさせられた。

一つのパビリオンを2分したフランス館とドイツ館では、観覧はフランス、ランチはドイツレストランで、とした。

さすが芸術の国フランス、お洒落な外観と展示物、そしてシビアな内容の映像だったが、センスが光っていた。天井と壁4面を使ったイマージョンシアターは、迫力と鋭い問題提起で印象深い。地球温暖化・乱開発による自然破壊・消費とゴミ問題など、私達が直視しなければならない事を訴えていた。

オーストラリア館の目玉は巨大なカモノハシ。子供達に大人気で一様に皆、記念写真を撮るなどして賑わっていた。約6万5千年前から命を繋いできていて、最古の哺乳類の一つだそうだ。

隣の展示スペースでは何本もの高い柱に、LCD(液晶ディスプレイ)を埋め込み、雄大で美しい自然や文化などを、最新技術を駆使して、サウンドと共に楽しく観せていた。

夕涼みをしながら、のんびりと南太平洋館を覗いてみた。大きな木彫りの帆船が展示してあり、その横でくつろぐ現地の人々を観ていたら、海のような大らかで明るい人柄が伝わってきた。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE