アドバタイジング・イン・ニューヨーク

HAPPENING


ニューヨークのワールドトレードセンターからパストレインで、州の変わる場所、ニュージャージーまでの道のりは、とりわけ退屈な時間だと思われているかもしれない。しかし、ハドソン川の下を通ったとき、「トンネルのアニメーションを見て!」とガールフレンドが私の腕を掴み、それで私はそれを見上げ、魅了されたのを覚えている。

もしこれが、私がただ見逃していただけの古いニュースで、皆がこの比較的新しい広告の形態を知っていたなら申し訳ないが、私はとてもクールだと思ったのだ。その日に私が見たものは、実は、広告主が彼らの名前をそこで大衆に広めるための新しい方法だと分かったのだが、これは2002年6月からパストレインで成功をおさめている。アニメーションは、映写スライドの原理を応用したもので、トンネルの壁の両側に並べられた一連のスチール写真に、後ろから照明を当てることで、走行中の電車からは大きなパラパラ漫画となって見えるのだ。

それ以来、私は競争社会の中でどのように目を引くものができるのかについて考えていた。それは日常生活の多く場面に入りこんでいるように思える。タクシーのスクリーン、地下鉄の入口、ショーウインドー、広告掲示板、ATMのアニメーション広告、マクドナルドのメニュースクリーン、時にはビル自体のレンガやモルタル、ビルの看板。いたる所がそうだと言うと誇張かもしれないが、ニューヨークは最近確実に明るくなったと感じる。

タイムズスクエアはもっとも端的な例だ。どんな夜でもそこを歩くことで、どのくらいの看板やモーションデザインがあなたの注意を引いているのかが分かるだろう。タイムズスクエアの最近のMTVの広告は、どれだけの人をそこに立ち留まらせることができるかを示す好例である。私はそこで寒さに耐えながらも(凍えずに)10分間も立ち止まって映像を見てしまった。日に150万人がここを通過すると言われている。MTVが他社を押し退け、なぜこの場所を占拠し続けているのかが分かるだろう。

サブメディアに話を戻そう。この会社は私がパストレインで見た広告のように、歩行者の歩く速度に対応する広告をはじめようとしている。広告会社は常に目新しい手法を模索し続けるのだ。目を休めることのできなくなる社会に訴訟をおこす用意でもしておこうか。

Text and Photos: Garry Waller
Translation: Ayako Yamamoto

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