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新矢千里「想像する物語」展

HAPPENINGText: Naoko Fukushi

シフト3月号でカバーデザインを手掛けてくれた、札幌在住のイラストレーター、新矢千里が、ソーソーカフェにて3月、「想像する物語」と題した展覧会を開催。この展覧会のコンセプトは、物語から「言葉」を無くし、イラストだけで構成した絵本で、作品を観た人がストーリーテーラーとなり見たまま感じたままに、そこに物語や言葉を想像してほしいというもの。そのオープニングイベントでは、ビジュアルクリエイター太公良、サウンドクリエイター浜里堅太郎をゲストに迎え、ファンタジックな夜をプレゼントしてくれた。

パーティーの前半は、SALマガジン/ニッポニアエレクトロニカの浜里堅太郎による音と映像のパフォーマンス。

昔、ステレオのスピーカーを購入すると、そのデモンストレーションのためのレコードがついてきたというのはご存じだろうか?まさに彼はそれを、彼の作るサウンドと映像をユーモアたっぷりにミックスしてデモンストレーションした。ステレオのしくみを説明する声は、NHKの真面目なベテランアナウンサーのような声で、音はビートのきいたエレクトロニカ、そしてスーツに身をまとい眼鏡をかけたサラリーマンが、ディスコでノリノリに踊っているシーンが印象的な、良い意味で古さを感じさせる映像との組み合わせが、今までに見たことのない新鮮さを与えていた。他にも、ニュース番組のオープニングとサウンドとのコラージュも興味深かった。おそらくその映像だけを見たら、特に気にもとめないであろう映像なのだが、彼の手にかかると特別な物に見えてくる。パフォーマンスを楽しみながら、彼の頭では、いつもこんな風に物事が映っているのかもしれないと考えてしまうほどだった。

パーティーの後半は、メインの3人のコラボレーション。太公良も、以前ソーソーカフェにて展覧会を開いたことのある、東京で活動するビジュアルクリエーター。この日は、新矢千里とのコラボレーションで、マック+プロジェクターによるライブドローイングパフォーマンスを見せてくれた。これは、2人がそれぞれその場で作品を制作し、それがプロジェクターで投影され一つの作品が完成していくというもの。浜里は、ここでもサウンドを担当。

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