プラカード4

HAPPENINGText: Aki Ikemura

プラカードは、1998年からエレクトロミュージックのイベントを企画を行っているグラフィスト、ミュージシャンなど4人(メンバーの一人はウィーン在住)からなるビューロ(BURO)が企画する、エレクトロミュージックのフェスティバル。20区のあるアパートの中で、12のヘッドフォンを使っての実験的な試みだ。

4年前に始まったプラカードは、もともと屋根裏部屋(昔の召使い部屋)にバーを作るというアイディア(“作品のピープショウ”!)から生まれたそうだ。『バーマンは自分の仕事(作品)をしながら、少人数のお客に音を聞かせる、というバー。参加者/アーティストは、作品をテストすることができ、それが完全にフィニッシュした作品であっても、コラージュであっても、スケッチ的なものでも、全く個人的なスタイルでいいんだ』と ビューローのエリックはいう。

一番初めのプラカードは、 このバーをイメージしていたような屋根裏部屋で行った。しかし、それをパーマネントに続けるというのは不可能だったのだそう。

『後のプラカード2では、全てをMP3にストリーミングすることに成功し、いくつかの都市で同時に進行することが可能なのではないかと思えてきた。』そして、今回プラカード4ではじめて、2つの場所をネットワークでつなぎ、2つの離れた都市で同時に進行することに成功した。

なぜ、パリとウィーンだったのか?

『ビューロのメンバーにはウィーンのレーベル、MEGO(メゴ)の一員がいること、そして、プラカード2はウィーンのフェスティバル、フォノタクティック ’99で開催されたことがきっかけで、関係が深まっていった。そして、この時から、この二つの場所をシンクロさせるというアイディアが浮かび、昨年はリスボン、ブリュッセルなどから受信はできたものの、今回のようにシンクロしているというのは今回が初めて。来年は東京でもできたら、と現在話しを進めている。』

最後に、パリのミュージックシーンについてどう思うか聞いてみた。

『どんどん面白くなっていると思う。パリでも、プロヴァンス(その他の地方都市)でも。今までに、今年ほど、こんなに多くのミニレーベルがCDを出したことはなかった。そして、これらの人々が繋がっているというのも、今までになかった新しい傾向だ。』

PLACARD4
会期:2001年7月27日〜30日
https://www.icono.org/buro

Text: Aki Ikemura

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