ファッションショー「HOTEL」

HAPPENING


ハンブルグの中心にある PLANTEN UND BLOOMEN公園に位置する「カフェ・セテラッセン」で行われた第2回「HOTEL」ファッションショーは、圧倒的好評のうちに終わった。このプロジェクトは、2000年4月に2人のデザイナー、INGKEN BENSCH と KAI D? NH? ITERによって立ち上げられた。2人による2001年サマーコレクションと SILKE KRIEGによって制作されたオフィシャルサイトが発表された今回のショーは、その第1弾にあたる。

このショーが開催された水曜日、およそ500人の人々が華々しい会場に詰め掛けた。主にメディア、ファッション、クラブ関係者、ドイツ周辺からもファッション店関係者などが集まり、キャットウォークに注目した。
前半のメインとなるフロアでハンブルグ「PUDEL CLUB」の有名DJ、VICTOR MAREKがボリュームを上げると同時にショーは始まった。デザイナーは両者とも革や毛皮を身につけ、優雅なファッションを味わう一方で陳腐なアートと明らかに即席のものと化したカルチャーを観客に見せる。ファッションデザインと闘う優雅な塵。

高品質なファッションデザインを追求するこの2人は、独自の創造性を確立するとともに彼らのファッション定義を表現する舞台を作りたかったという。女性の内に潜む感情をファッションの形を持って表面化するというのが2人の目標。イベント名が暗示するように、くつろぎの場である「ホテル」の部屋を思い浮かべる事で、女性にもう一人の自分の存在を確認し日常の制約から解放する可能性を持たせるというのがこのコレクションだ。

休憩後、後半のコレクションが始まった。アメリカンフットボールのイメージに裏打ちされた「HOTEL」コレクションは、田舎で生涯暮らすという夢から着想を得ている。はじめはサラ・ケイの姿と「OUR LITTLE FARM」を想像させるが、モデルと洋服がどういうわけか悪女的雰囲気を醸し出している事にすぐに気付く。これは、やや野蛮な力ともいえるアメリカンフットボールという要素によって「素朴な生活の調和」を壊すというデザイナーの意図による。田舎に暮らすのどかな情景は典型的なアメリカンスポーツの雄々しく暴力的な攻撃をもって打ち砕かれる。スポーツウェアとロマンチシズムの間にあるテンションにインスパイアされたこのコレクションには、アメリカンドリームに対する皮肉もやや含まれている。

約1時間後、困惑しつつも感銘を受ける観客を残して、ショーは終了した。一方にある贅沢さと優雅さ、そしてもう一方のアメリカンフットボールと男らしさ、という相容れない要素を提示したこの才能ある2人のデザイナーによってすべての人々があべこべに証明されたのだ。これらの要素を統合する事は可能だが、このショーで映し出されたこれらのコントラストはハンブルグのファッション史上、最もスタイリッシュで知的なイベントをその夜生み出したといえるだろう。

HOTEL
www.hotel-mo.de

Text: Daniel Goddemeyer from Parasonic
Collection Photos: Jens Boldt
Translation: Naoko Ikeno

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