この時期のロンドンは、完全に狂ったようになっている。ここ数週間、皆クリスマスの準備で大忙しで、まさにこの世の終わりのような騒ぎようだ。クリスマスの準備は、単にクリスマスのためだけではない。ロンドンの街は、鮮やかな装飾で彩られている。市街地、中心部を問わず、街中至るところでデコレーションを目にすることができる。

南西ロンドンのナイトブリッジにある若者に人気のデパート、ハーヴェイ・ニコルズでは、毎年最先端のディスプレイを見せてくれる。特に、ウィンドウのディスプレイは最高だ。だが、今年のディスプレイは失敗に終わったようだ。クリエイティブなものと最も遠いインスタレーションを展開し、ハーヴェイ・ニコルズのウィンドウは、彼等のコンセプトの単なる延長でしかなかった。まさに、24時間広告板。

デパートでは、それぞれシーズン毎にコンセプトに合う雰囲気を作りあげる。ハーヴェイ・ニコルズも、コンセプトを伝えることの価値は理解しているようで、壮観なスタイルのディスプレイを常に見せびらかしている。