THE CODEXSERIES 2

THINGSText: Matt Owens

CODEXSERIES はデジタルメディアを用い、斬新な手法でナレーティブとデザイン、インタラクティブ性を追及するアーティストによるプロジェクトによって展開されるCD-ROM。コンピレーションCDとデジタルファンジンの中間に位置し、実験の場として共有される。

それぞれのプロジェクトは作家自身がデジタルメディアを通して表現したいアイディアやコンセプトを表現し、 CODEXSERIES はこれらの作品に発表の場を提供するとともに、身の回りで起こる技術的、創造的変化を映し出していくものとしての機能もある。

「FLASHCARDS」では、各プロジェクトのコンセプトを説明し、各号にはミニポスター付き。第2号では、フランシス・チャン、ジョシュア・デイビス、フィリップ・デュイアー、スペンサー・ヒギンス、“SLEEVE”ミヘンハイマー、マシュー・リッチモンド、エリック・ローデンベック、アンディ・スロプセマ、トモコ・タケウエの作品をフィーチャー。

フランシス・チャンは、「LITTLE THINGS」という作品を制作。『個人的なナレーティブ、回想録。これらの物が僕の心に入り込み、全てものがはっきりとしている。行間を読んだり、あまり深く捉えないように。それらはただ全てのものの表面に浮かんでいるだけのものなのだ。』

ジョシュア・デイビスは、「STARDUST」という作品を制作。SHAPESHIFTER のソニック・アーキテクチャーを使い、ユーザーがドラッグ、クリックし探検することによって、インタラクティブなオーディオ体験へと導く。

フィリップ・デュイアーは、「EXCERPTS FROM THE HUNTED」という作品を制作。『太陽がのぼっても、僕らはまだ眠らない。やるべきことが沢山ある。話をしている間も僕らは横たわっている。そして君の「永遠」は、すり減っていく。僕は疲れてしまった。旅立つ前に少し休みたい。』

スペンサー・ヒギンスは、多次元の文字の形における探求を展開。ユーザーが各文字をタイプ/ドラッグすることによって、文字がなめらかに回転し、次の文字が現れる。

リー・ミセンヘイマーは、「AM | FM」という作品を制作。素敵な音楽が録音されたMDを入れ換えたり、カメにジューシーなフルーツを食べさせたりして遊ぶことができる。

マシュー・リッチモンドは、「ANALOG」という作品を制作。ちょうつがいで固定された金属のテンプレートを重ねて作られるタイプフェイスをベースとしたテンプレート。

エリック・ローデンベックは、「2000: INVESTIGATION_04/MACHINE VISION./STAMEN」という作品を制作。『僕達の体をソースとして使って生み出されるイメージとマークは、僕達の体をカルチャーやコミュニティーの領域へと導き、それらは僕達の体を社会的なものにする。もっと正確には、それらは僕達に選択肢を与えてくれる。僕達はその社会化から逃れノスタルジーへと逃げ込むことができ、僕達の体が神聖なままで、永遠で、自然なものだと主張することができる。または、僕達の体がもう既に常に社会的なものであって、それを今まで知らなかっただけなんだと言わされる。そのどちらの選択肢も、進化の遡及や過去に起こった流れを巻き込み、僕達は、体が見えなくなる間に過去をやり直すのだ。』

アンディ・スロプセマは、「NEVERENDING CYCLES」という作品を制作。ドラッグし、探検し、遊ぶことのできるプロジェクト。

トモコ・タケウエは、様々なストレッチのポーズをとったキャラクターのイラストレーションを使用したタイプフェイス「EXERCISE」を制作。エクササイズは、言葉と意味を作り出す楽しい方法だ。

CODEXSERIESに関するお問い合せ、作品の応募は、CODEXSERIES.COMへ。

Text: Matt Owens
Translation: Mayumi Kaneko

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