名和晃平 個展「PIXCELL(PRISM)」
NEWSText: kazumi oiwa
Kohei Nawa “PixCell [Coyote]” 2004, Mixed media, Photo: Keizo Kioku, Courtesy of SCAI Tokyo.
京都を拠点としながら、国内外での展覧会や他ジャンルのクリエイターとのコラボレーションを展開している彫刻家・アーティスト、名和晃平の中国初個展「PixCell (PRISM)」が、を9月7日から10月31日にかけて北京ファインアーツで開催される。
名和晃平は、日常的な材料を幅広く活用し、ドローイング、シルクスクリーン、ビデオ、インスタレーション、またペインティングに取り組み、これまでの彫刻における視覚的、マテリアルの限界に疑問を投げかける。
彼の作品は、彫刻の性質とその無限なる一面、可能性を継続的に研究してきた副産物である。名和晃平のアーティストとしての強さは、我々の知覚に変化を与え、オブジェを眺めるときの我々の期待に挑戦しながら、新しい彫刻的な言語を創り出せることにある。
今回本展で発表される彼の進行中の近作「PRISM」は、インターネットを介して収集したモチーフを彫刻化する「PixCell」シリーズのひとつで、モチーフを入れた透明な箱(セル)をプリズムシートで覆うと、実際に見ている視点とは異なる視点から見たイメージが立ち現れては消えるという作品。箱(セル)のなかに存在するはずのモチーフがリアリティーを失い、虚像として漂うことで、モチーフの質感と距離感は均質化し、意味や象徴さえも希薄となっていく。
名和晃平 個展「PixCell(PRISM)」
会期:2008年9月7日(日)〜10月31日(金)
時間:10:00〜18:00(月・火曜日は予約のみ)
会場:Pékin Fine Arts
住所:北京市朝陽区崔各庄郷草場地村241号
https://www.pekinfinearts.com
Text: kazumi oiwa