UESHIMA MUSEUM

PLACEText: Victor Moreno

2階は、「同時代の表現、個の表現」をテーマに、さまざまな国際的アーティストのビジョンを紹介する部屋が並んでいる。日常世界をアイロニーで再解釈するライアン・ガンダー、現代社会における女性の強さとしなやかさを表現するトレーシー・エミンやルイーズ・ブルジョワ、マイノリティやコミュニティが直面する問題に取り組むシアスター・ゲイツ、ミニマリズムの第一人者ダン・フレイヴィンなど、注目のアーティストが勢揃い。そのほか、塩田千春、ミカ・タジマ(田島美加)、チームラボ、村上隆らの作品が並ぶ。中央の展示室では、ドイツの現代写真界を代表する2人、アンドレアス・グルスキーとトーマス・ラフの作品を対照的に展示。メディア、表現手段、国、地域を超えて交差する現代の表現が堪能できる。


シアスター・ゲイツ《Slaves, Ex Slaves》2021,《Night Stand for Soul Sister》2013,《Walking on Afroturf》2012

美術館は一般公開されたばかり。今後の美術館のビジョンについて植島氏は語る。『領域を自在に横断し、多様で、パーソナルで、社会的でもある美術表現は、人々の想像を超える多くの可能性を生み出してきました。美術を考えることは、私たちの過去、現在、そして未来を考えることでもあります。美術を介して、真に自由な想像力と、独創的な発想力を培うこと、アーティストが彼らの作品を通じて投げかける視点や課題を次世代へ伝えていくことは、美術作品を収集していくことの意義であり、使命であると考えます。若い作家への支援機会の創出、教育機関との連携なども含めた幅広い活動によって、アートシーンの活性化に寄与し、社会と関わりながら生きる「同時代性」を当美術館は目指します。』

UESHIMA MUSEUM
開館時間:11:00〜17:00(要予約)
休館日:月・祝日
※3・4階は土・日曜日のみ開室
住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18
info@ueshima-museum.com
https://ueshima-museum.com

Text: Victor Moreno
Translation: Saya Regalado
Photos: Courtesy of the UESHIMA MUSEUM © the artist

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