アンノウン・アジア 2019
HAPPENINGText: Taketo Oguchi
本フェアに限らず同じ展示会に続けて出展することは認知の上でも重要だ。去年に続き参加していた村田奈生子や堀としかず、2016年以来の参加となる寺田智也との再会や、以前本誌でインタビューを掲載した堀康史の作品を間近に見れたことは嬉しいことであった。
Taeko Ueda © UNKNOWN ASIA
大阪出身で主に人をモチーフとした作品作りを行っているウエダタエコ。自身で適当に手でちぎった色紙の組み合わせからインスピレーションを膨らませ完成させた絵画作品のシリーズを発表した。偶然性から生まれたアートは、子供の頃に自由に描いた絵のように想像と創造の楽しさを思い起こさせる。
Touko Mizuki © UNKNOWN ASIA
横浜とパリを行き来する画家、美月桃子。自然と花のモチーフを長く描き続けてきたが、主題が女性的であるというジェンダーバイアスを感じ、その問題に異議を唱えるために、現在の作風の作品を発表している。バイアスからの解放による爆発的なエネルギーが絵に迫力を与えている。
「大阪からアジアへ、アジアから大阪へ」をキーメッセージに掲げるアンノウン・アジアは、今年過去最多の出展者と来場者を数え、年々成長し続けている。これから日本をはじめとしたアジア各地で、審査員・レビュアー・企業とクリエイターによる様々なプロジェクトが生まれていくだろう。SHIFTでも本記事で紹介した6名のみならず、アンノウン・アジアに出展した全てのクリエイターの今後の活躍を注視していきたい。
UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA 2019
会期:2019年10月26日(土)、27日(日)※25日(金)は関係者のみ
会場:ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター
住所:大阪市北区大深町 3-1 グランフロント大阪北館 B2F
入場料:1日のみ 1,500円、2日間共通 2,000円
※いずれも一般来場者が選ぶ「オーディエンス賞」の投票権が附帯
主催:UNKNOWN ASIA 2019 実行委員会
https://unknownasia.net
Text: Taketo Oguchi
Photos: Courtesy of UNKNOWN ASIA