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パリフォト 2012

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

メインの展示は「RECENT ACQUISITIONS」と題打って、3つの機関が同じテーマでそれぞれ作品を展示した。一つ目のロサンゼルス・カウンティ美術館は、とりわけ質の高いセルフポートレートの作品を集めた。2つ目はアムステルダムで最初の写真美術館であるハイス・マルセイユ。「Doubling Presence」という名前がついた展示は、同一イメージの反復と量産を用いながら、視覚的な存在感を強調するための様々な方法を提示した。

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そして最後に、スイスのヴィンタートゥール写真美術館は 「Cut&Paste」という展示で写真史や過去のマスメディアから引用しながら、1970年代以降の写真家達が使った理論や技法を扱った。

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日本の作家も存在感をアピールしていた。今回は、若手作家というよりは、すでにヨーロッパでも知名度が高い巨匠の作品が多かった印象。現在、ロンドンのテート・モダンやパリのポルカ・ギャラリーで展覧会が開かれている森山大道は、少なくても6つのギャラリーで出品されていた。同様に、杉本博司荒木経惟石内都もいくかのギャラリーで見かけた。

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他には、古いモノクロ写真のコレクションも複数のギャラリーで展示されていたのが目についた。

今年も特にアメリカのコレクターとイギリスのコレクターの来場が多かったような印象を持った。それを受けてだろうか、来年の4月には初の試みとして、パリフォトがロサンゼルスで開かれる。ロスでのパリフォトがどのような結果を迎えるのか、それも気になるところだ。

パリフォト 2012
会期:2012年11月15日(木)〜18日(日)
会場:グランパレ
https://www.parisphoto.com

Text: Wakana Kawahito
Photos: Wakana Kawahito

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