「ジンスターズ・トーキング」
ポートランドは驚くべき街である。絶えず変化し続けているのでついていくのにも難しいくらいだ。先日のファースト・サーズデイにて、私はポニークラブのアーティスト、テオ・エルズワーズと話をした。私が知らないポートランドのジン・コミュニティーについて教えてくれた。
ポートランドのダウンタウンにあるセントラル・ライブラリーは、サマーレクチャーシリーズ「ジンスターズ・トーキング」を主催してきた。ご想像の通り、ノースウェスト地方のジン創立者や作家(通称ジンスター)の公開レクチャーだ。テオもこのレクチャーシリーズの一つに参加していて、招待してくれた。今まで私が参加してきた中でも最高のレクチャーだったと確かにいえる。
ケリー・フローとショーン・クリステンセン率いるこのレクチャー。テオはこのジンの5人いるコラボレーターの内の一人で、彼の他にはキャサリン・リーチ、ステファン・サイトウ 、エイミー・クッターブがいるという。ケリー・フローのコミックのプレゼンは良かったが、ショーン・クリステンセンのむしろ「ショー」というべきであろうプレゼンに比べると影が薄くなってしまった。
プレゼンテーションの中で、ショーンは「クラス」になりきって朗読をし、もう一人の「クラス」をラケール・ディッシュナーが読んだ。サウンド効果は地元のエレクトロニック・ミュージシャン「Gejius」によるもの。
それは朗読会のようなプレゼンで、ショーンとラケールは作品中に登場するキャラクターと同じパーカを着ていた。彼らがキャラクターになりきって読んだので、シナリオに命が吹き込まれていた。
このコミックの前提を少し説明すると「クラス」とは永遠的で中性的なキャラクターであるが、永遠的な生きものというよりはティーンエイジャーのようだ。彼らは愉快な冒険家であり、熱狂的で偏執的、そして完璧に共感できるのである。私が個人的に思い描いている「クラス」とは天使である。
ややアニメ調で軽快な曲は全体の感じに本当によくマッチしていて、アメリカの子供向けテレビ番組「ピーウィーのプレイハウス」を思い起こさせた。
ショーンはこのコミックは自分たちにとって「クラス」シリーズの第一部であって、これで完結にはならないように思えた。私にできることは次号でまた、このキュートなピンクのスーツを着たキャラクターがもっとおもしろいことをしてくれるように期待することだけ!「グリッド・トレック!」そのコミックを読めば何のことか分かるだろう。
Zinesters Talking
日時:2008年8月30日(土)
会場:Multnomah County Library
住所:1038 SE Cesar Estrada Chavez Blvd, Portland, OR 97214
https://www.multcolib.org
Text: delilah.loves.you
Translation: Haruka Kibata
Photos: delilah.loves.you