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鹿野護

PEOPLEText: Yurie Hatano

モーションテクスチャーに関して今後どのような展望がありますか?

現在、東京でのインスタレーション展示の準備を進めています。せんだいメディアテークでの経験を通して見えてきた、いくつか課題をクリアしつつ、バージョンアップしたシステムで展示をする予定です。また、モーションテクスチャーのウェブバージョンも企画進行中です。CGの技術とウェブの表現を融合させた「存在する映像」を我々にしかできないオリジナリティのある作品が作れたら良いなと思っています。

最近手がけられてるプロジェクトを紹介してください。

まず、オリジナルの映像作品を制作中です。これは毎年オリジナル作品を発表しようという一環で作られているものですが、人を宙づりにして撮影したり、背景をフルCGで構築したり、なかなか気合いの入った作品になっています。また直接作品とは関係がないのですが、社内で様々な取り組みを行っていて、「仕事の3%の時間に読書しよう」という事を始めています。
決まった時間にデザイナーが皆で集まって、様々なジャンルの本を読んでいます。

SHIFTカバーのコンセプトを教えてください。

何かが風にざわめく様子は、その見えない風を想起させ、心を揺さぶり、これから起こる何かを予感させます。本質は変わらない。しかし時間は流れ世界は変わる。“Change”ではなく“Shift”。無常でありながらそれは永遠であるような、そんなイメージを映像化してみました。

今後の計画や、チャレンジしたいことは何でしょうか?

今の時代にしかできない表現を追求していきたいです。そのためには視覚的な表現だけを追わずに、その根底にある根拠や理念をしっかりと基礎にする必要があります。すなわち科学や哲学の流れの延長線上にあるようなビジュアルのデザインを目指していきたいと考えています。

そうしたデザインを通して感性を表現したい。それは個人の自主制作だけではできないこと。そして仕事だけでもできないこと。WOWで培った高度な表現と、個人的なアイディアの境界から生まれるインスピレーションを具体化する。それは利益追求と自己主張のすき間にある純粋な表現の実験でもあります。はじめて映像を作ったときの興奮。「考える」と「作る」が一つになった表現。それを実現するために私たちは、様々な情報を集めて、考えて、共有していきたいと考えています。

最後にメッセージをお願いします。

数十年後に振り返ったときに、今の時代がとても面白い表現に満ちているような、そんな時代になったら良いなと考えています。ですからこれからも多くの作品を見てみたいですし、私たちも作っていきたい。全員が時代の共同制作社になると良いですね。

WOW
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Text: Yurie Hatano

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