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クラウディ・デ・クリーン

PEOPLEText: Bastiaan Rijkers

彼女の作品を知るようになってから、もうずいぶんになる。彼女のちょっと変わった意見、イメージ、そしてデッサンには常に惹かれるものがあり、それらのデッサンを色々なところで見つけることがあるし、そうでないこともある。デッサンを専門に活動しているアーティスト、というのは最近少なくなってきた。その中で、何か変化をもたらそうとしているのも少数なのだが、クラウディ・デ・クリーンこそ、その中の一人だ。

彼女の自宅兼アトリエは、まるで爆弾が落ちた後のようなありさまだ。ファックス、紙、サンプル、CD、写真、鉛筆、スケッチブックが至る所に散らばっている。現在彼女は、ギャラリー・アネット・ゲリンクの「ザ・バークリー」展の準備の真っ最中だ。この展覧会では、彼女なカオスな一面が紹介される。今ではもう家はきれいに整頓されている、と彼女は私に念を押してきた。

17歳から22歳まで、クラウディはグラフィックデザインを学ぶ為に、ここアムステルダムにあるリーヴェルト・アカデミーで過ごした。マストリヒトにあるヤン・ヴァン・イック・アカデミーに転入してからは、リーベルトの教師陣の影響から抜け出すのに苦労したと言う。本当の意味での彼女自身になる為だ。そして最終的には「ハロー」というアムステルダム・アート・ディレクター・コースの1年過程を終了した。

ケッセルスクラマーでのインターンシップを終えて彼女が気付いたことは、アート・ディレクションは彼女の理想とするものではない、ということだった。頑なに定義されたコンセプト、そしてクライアントとの衝突と馬鹿げた商品。それら全てが含まれている広告が彼女は嫌いだった。彼女が作り出すものは、彼女が作りたいと思ったものが殆どなのだ。他のアーティストとコラボレートする為に、ぼんやりとした曖昧な写真(彼女の写真集プロジェクトの様な)を発見する為に、コラージュを作る為に、彼女は彼女が大好きなものを作るのだ。制作を行っている時は、「間近な存在」で居たい、アウトプットのコントロールの下に居たい、と願っているクラウディ。大きなアイディアはよく、小さく緻密な方法で作られていくのだ。

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