アンノウン・アジア 2018

HAPPENINGText: Amelia Ijiri, Taketo Oguchi

アジア最大級のアーティスト・アートフェア「アンノウン・アジア」が、去る9月15日、16日にかけて大阪ハービスホールにて開催された。今年で第4回目の開催となる本イベントには、212名の若手アーティストが参加し、プレビューを含む3日間で600名を超える来場者数が訪れた。参加アーティストは、日本のみならず中国、韓国、タイ、インドネシア、マカオ、台湾、マレーシアなどからで、絵画から写真、グラフィック、映像、デジタル作品、コラージュ、パフォーマンス、インスタレーションまで幅広い作品を観ることができた。また、作品展示だけでなく、数多くの審査員とレビュアーが参加し、作家に投票を行い、賞を与え、作品発表の機会やサポートなど、活動の機会を与えるのが、本イベントの大きな特色になっている。

この度、SHIFT編集長の大口岳人が3度目の審査委員の一人として参加した。ここでSHIFT賞の発表に加え、注目した作家を紹介する。


HYMN © Unknown Asia Executive Committee

今回、SHIFT賞として選出したのは1990年千葉県生まれの作家・ヒン(HYMN)。ピカソやマティス、セザンヌなどの名画やキャラクターアイコンの図像をデジタルで破壊し、キャンバスにポスカやスプレーなどを用いて描くことで新しいマスターピースとして大胆に再構築した作品を発表。スプレーは彼女にとって一番ラフに色を表現できる道具であり、自身が求める感覚的で自由な表現に適しているのだそう。


Keeenue © Unknown Asia Executive Committee

1992年、神奈川県出身の作家・キーニュ(Keeenue)はデジタルとアナログをミックスした美しい色彩の絵画を発表。2016年に多摩美術大学を卒業後、田名網敬一のアシスタントをしていたということが、線や色使いにも現れている。ナイキやシェイクシャック、イセタン、リプトンやTBSなどのクライアントワークの実績も持っている。


Noako Murata © Unknown Asia Executive Committee

1984年生まれ、大阪在住の村田奈生子。京都精華大学で日本画を専攻していたという彼女だが、2015年より、色を抑えたコラージュを元に、時間をテーマとした抽象絵画を中心に制作している。荒削りだが力強く、黒と白のコンポジションは作品に叙情的な効果を生み出している。


Ako Goto © Unknown Asia Executive Committee

1989年、愛知県名古屋市生まれの後藤あこは、具象彫刻によるインスタレーション作品を展開。絵画・演劇的な要素を作品に持ち込み、彫刻表現の拡大を試みている。近年では役者として活動していた経験を活かし、具象表現が連れてくるストーリー性に着目し、役者とのパフォーマンスや映像作品などフィクションとノンフィクションとを行き来する表現にチャレンジしている。

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