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アート・バーゼル 2018

HAPPENINGText: Toru Wada

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夏が訪れる2018年6月中旬、バーゼルがアートで覆われる。新聞、チラシ、看板、ネットの広告、街のありとあらゆる場面で 「Art Basel」の文字が大々的に浮かぶ。世界のアートコレクター巻き込むフェアが開催する。ホテルやAirbnbの価格も出展者や関係者のニーズにより数倍に跳ね上がる。アート・バーゼルは、香港やマイアミでも開催されているが、元々の発祥の地は1970年バーゼルで複数のギャラリストの活動から始まった。バイエラー財団の創設者、エルネスト&ヒルディ・バイエラー夫妻もその一員で、催しも48年目を迎える。

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2018年度は開場メッセ・バーゼルの新館1階の展示フロア「アンリミテッド」と、隣接している大時計がトレードマークの旧館のギャラリーブース「ギャラリーズ」で構成されている。世界一大きなアートフェアとして開催され、様々な国からの新作が登場し、タカ・イシイ・ギャラリー東京画廊+BTAPタケ・ニナガワなど日本に拠点を置くギャラリーも多々出展している。

日本のアーティスト作品を扱う海外のギャラリーも複数あり、インターナショナルにアートを堪能できる。来館者がゆっくりアートを堪能できるよう、子供を預けれる無償サービス(新館2階)、アーティストとギャラリストのパネルディスカッション、バーゼル市内に設けられる彫刻とパフォーマンスを見て回るツアーなど、様々なプログラムと工夫が施されている。

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催しは6月11日月曜の午後、まず特別パスを保持する人々の為にオープンする「VIPプレビュー」は、アートピースを一番早く拝見し、購入できる特権を持ったディラーや有名コレクターで賑わう。全ての作品は購入可能であり、設立当初からの市場的要素は今でも健在で、殆どの名新作品は初日に完売する。6月12日と6月13日の通常のプレビューは、個人的なアートコレクターの姿が多い。6月14日から6月17日までが一般公開され誰でもチケットを購入し入場できるシステムになる。

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ギャラリー側も作品が売れ、開催期間中展示する作品が無くならないよう、常に補充し続ける忙しい作業が、催しが終る夕方の時間から次の日の開場期間の朝までに行われる。一見華やかな見栄えには、作者と出展者の膨大な努力が隠れている。その成果は報われ、毎年アート業界は常にアップデートされ、アート市場も右肩上がりだ。初日と最終日では展示作品が違うこともあり、7日間あるフェアは何回か通う事で深みと新しい発見を提供してくれる。

Art Basel 2018

会期:2018年6月11日~17日(一般公開は14日から)

会場:Messe Basel(メッセ・バーゼル)

入場料:60スイスフラン〜 
*本チケットでバーゼル市内のいくつかの美術館に割引で入場可能
https://www.artbasel.com/basel/

Text: Toru Wada
Photos: Toru Wada

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