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ティモ・ライト

PEOPLEText: Mike Sullivan

フィンランドのメディアアーティストたちの会話に必ずと言っていい程登場するティモ・ライト。ここ10年間マルチな才能を生かし映画監督、写真、展覧会のキュレーションなどを行い、この国のアートシーンに影響を与えてきた。彼は定期的にフィンランドとその他のヨーロッパで展覧会を行い、映画作品ではドキュメンタリーや実験的なショートムービーを手掛けている。彼の作品はメディアの枠を超越し、デジタル時代の最前線の才能を反映している。

最近のプロジェクトではスカイプのオンラインの会話のデータの変化に焦点を当てたり、自身の持ち物を撮影しそれらに対して、「どのように消費を通して自分自身を構築するか?持ち物は私にとって何を意味するのか。」という疑問について考察する「セルフ・ポートレイト」というプロジェクトを行った。

「ロング・ジャーニー・ホーム」という作品では、様々な難民に行ったインタビューのそれがどこで行われたものなのかというヒントになるような場所、時間などの要素をカットし、有名な俳優に朗読させ、8つのラジオからこれを流し観覧者が自由に聞くことができるインスタレーションとして展示した。

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A Feast with King Midas (2013) © Timo Wright

ご自身について、仕事について教えて下さい。

ティモ・ライト。フィンランド出身のメディアアーティスト、ドキュメンタリー映画監督です。

最近どんなプロジェクトに取り組んでいますか?

「ダース王との饗宴」という少し難しく、大規模プロジェクトをちょうど終えたばかりです。それは一人の男性が多くの料理が並んだテーブルに座り、料理がゆっくりと腐っていく様子を撮影した映像作品でした。プロジェクトではコマ撮りのカメラを使って撮影し、2ヶ月程を費やす大変な作業でした。最近の次の仕事は商業的なものです。


A Feast with King Midas (Trailer) Timo Wright

とても興味深いですね。このプロジェクトにはいくつかのメッセージが込められているように感じますが?

このプロジェクトはミダース王の物語に基づいています。ここでのミダース王は私たち西洋人を意味しています。私たちはすでに全てを手に入れていますが、常にもっと何かを欲しがっています。すでに持っているもので満足することがないのです。我々の富と豊かさは「私に私に!はやくはやく!」とせっかちにさせますが、金を食べることはできないのです。映像の中の男性はすでに全てを持っていますが、まだ何かほかの物を待っている、そのせいでその全てを失ってしまいます。彼はすでに持っている豊かさを楽しむことができないのです。


Self-Portrait (2010) © Timo Wright

「セルフ・ポートレイト」というプロジェクトでは、あなたが持っている様々な物を撮影したものを通して、あなた自身を表現していますね。所有しているものの多さに驚いたということはありましたか?消費についてのプロジェクトだと思いますが、人々が彼ら自身がどうであるかということ以上に何を持っているかということに執着していると感じることはありますか?

典型的なフィンランドの家族は少なくとも10,000個もの物を所有していて、学生でいえば約5000個。私自身の結果は予想より少ないくらいでしたが、持ち物としてはまだまだ多いくらいです。 私たちは、何を持っているか、何を買う余裕があるか、を通して自分自身を表現することがあります。スタイルやファッションも私たちについて周りに発信できるものです。ただ、それらが本当は何を発信するのでしょうか。私たちの夢、希望、恐怖、大好きなものでしょうか?何も表してはいません。私にとってあなたは誰なのか、洋服や小物は何も伝えてはくれないでしょう。

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