クアン・フイミン

PEOPLEText: Emma Chi

クアン・フイミンは20年以上の経験を持つフリーランスの写真家だ。彼は現代中国社会において注目度の高いテーマを選び、長期に渡り追跡撮影を続けている。彼の作品には中国農村社会の変遷をテーマとした「岜沙(バシャ)20年」、庶民の精神と信仰や自然の生体系の変化など、社会の底辺に存在する人々の姿を捉えた「鉱山労働者写真」と「小鉱山」などがある。2004年5月からクアン・フイミンは鉱山労働者をテーマに撮影を始めた。3年の歳月をかけ、幾度となく様々な鉱山を行き来し、そこで起きたストーリーを撮影することで、農民や鉱山労働者の悲喜こもごもを記録している。

クアン・フイミン
© Kuang Huimin

何故、鉱山労働者を撮影しようと思ったのですか?

中国では小さな鉱山の多くが都会と農村の境界にあります。交通も便利で、採掘する技術や設備は簡単ですが、数十メートルも掘ればすぐに鉱石が採れます。1トンの鉱石を採掘するのに必要なコストはそれほど高くありません。高品質なものだと、転売すれば1トンにつき数百元の利益が出ます。その利益に駆り立てられた多くの個人経営者たちが採掘に参入してくるので、大量の肉体労働者が必要となります。そして、そのような肉体労働に従事するのは、辺鄙(へんぴ)な貧しい山間部からやって来た農民たちなのです。

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© Kuang Huimin

そのような鉱山労働者はどのような場所で生活しているのですか?

私が記録した鉱山は湖南省南部に位置し、百年近い採掘の歴史があります。ここで働く労働者の多くは、湖南・四川・貴州・湖北の農村出身者です。2004年鉱山採掘の管理に混乱があり、大小様々な鉱山事故が日常的に起きていました。私はカメラを通して特殊な人々の生存状態を記録することにしました。そしてそれらの写真はインターネットとテレビのメディアを通じ放送され、鉱山を管理する部署の関心を引き起こすことができました。社会世論が法整備や監督管理など採掘条件の改善を求めたり、鉱山労働者が劣悪な生活環境から抜け出せるよう支援するようになりました。私はこのことから、写真を通して社会の改革や発展に関わり、進歩を促すという初志を得ました。

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