ストックホルム・デザイン・ウィーク2011

HAPPENINGText: Victor Moreno

Stockholm Design Week 2011

北欧デザインに触れ合える世界最大の展示会、ストックホルム・デザイン・ウィークとファニチャー・フェアが60回目を迎えた。この展示会は、ヨーロッパデザインにおいて重要なイベントである。アルテック、マリメッコ、ストックホルム・デザイン・ハウス、ブルーノ・マテソン、ゼロ、スウェデッセ、ムートといった、有名メーカーも名を連ね、健在ぶりを印象づける熱いシナリオを見せてくれた。

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アルテックとマリメッコはフィンランドを代表するブランドだ。マリメッコは、アストリッド・シルワンと組んで遊び心のある3種のパターンを創り、目を引くファブリックとキッチンウェアを発表した。

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Photo: David Lundberg

アルテックは創業75年を迎えた今期、イルマリ・タピオヴァーラの家具コレクションを紹介し、新たな挑戦を始めた。そのコレクションには、マドモワゼル・ラウンジやロッキングチェアなどがある。また、アアルトの代表作のスツール60/E60に新色を展開した。

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ブルーノ・マテソンはスウェーデンブランドの中でも特に人気だ。北欧ミッドセンチュリーのブランドで、エヴァ・チェアやミーナ・チェアなどクラシックなモデルを発表した。このデザインウィークに合わせ、クラシックモデルのジェットソンにフットレストをセットにしたものを、新作として発表した。

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スウェーデンメーカーのゼロは、評価の高いデザイナー、ストールボムによるデザインを発表した。ゴムにインスパイアされた作品だ。また、カリム・ラシッドやヨナス・フォルスマンによる新作や、フロントのデザイナーたちによるペンダントランプも発表した。

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Photo: Jonas Lindström

様々な分野のものを手がけているスウェーデンのデザインハウス、フォーム・アス・ウィズ・ラブ。デザインウィークの開催期間中に、オリジナルのイベントや、様々なバージョンのショールームを展開した。個性的なアプローチからファニチャー・デザイン業界を紹介するイベントは年々人気が出ている。イベント後のパーティーも、ワイルドで楽しいと好評だ。2011年のテーマは”グロッサリー・フォー・サクセスフル・コラボレーション(最高のコラボを作るための用語集)”。年内には、ストックホルム内のバサスタンにある古い教会でイベントも開催される予定だ。

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Photo: EWA KUMLIN

北欧メーカーで小売も行っているスウェデッセ。デザイナーのトーマス・ベルンストラッドとともに制作したアイビー・シェルフが、展示会のベスト・イン・ショーを受賞した。この賞は、デザイン業界誌のフォームが行っている。昨年度の受賞者たちが、今年度の受賞者を先行するため、プラスワン・アウァードと呼ばれている。

今回の展示では、新人作家の活躍と、一流ブランドとして健在ぶりが特徴的だった。スウェーデンの新星デザイナーとして注目したいのが「Ung8」だ。スヴェンスク・フォルムフォルム/デザインセンターが1998年に始めたプロジェクトで、次世代のデザイナーを応援し、人々に紹介している。

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様々な大学やデザイン専門学校も同様に、デザインウィークを新人作家デビューの糸口にしようと考えているようだ。グリーンハウスというアリーナでは、色々なサンプルが展示され、メーカーやメディア、業界の人と触れ合う機会が設けられた。ここを経験して世に出たデザイナーには、TAFアーキテクトコントール、セーブ・アワー・ソウル、フロントや、イェンス・ファーゲルがいる。

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このような教育機関のおかげもあり、北欧家具と照明デザインのアリーナはとても充実している。ドルニック・デザイナーズの「バッグ・オブ・ライト」は興味深い。ビニール袋が単なるゴミからインテリアデザインへと飛躍する瞬間を感じ取れる。

展示会では、ディオン、ヴィトラ、サンタ&コールなど他のヨーロッパ諸国のデザイナーも参加していた。メイン通りに加え、色々なショールームやデザイン関連誌が出店し、メッセージを発信していた。ストックホルムのデザインウィークとファニチャーフェアは、世界に誇る北欧ブランドの輝かしい才能を改めて示したと言えるだろう。

Stockholm Design Week 2011
会期:2011年2月7日〜13日
会場:City´s fair pavilion etc., Stockholm, Sweden
http://www.stockholmdesignweek.com

Text: Victor Moreno
Translation: Chihiro Miyazaki
Photos: Victor Moreno

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