サイモン・ヘンウッド+ファニー・スキアヴォーニ「BLACK SUN」

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

サイモン・ヘンウッド+ファニー・スキアヴォーニ「BLACK SUN」

世界初の大規模なコンセプトストア「DIESEL SHIBUYA」の新オープンに伴い、これまで青山にあった「DIESEL ART GALLERY」も、DIESEL SHIBUYAのB1Fに移転した。

リニューアル後のオープニングを飾るのは、リアーナやカニエ・ウェストなどのクリエイティブディレクションで知られる、マルチメディアアーティストのサイモン・ヘンウッドとレディ・ガガやケイティ・ペリーなどのセレブから熱い支持をうける、ジュエリーデザイナーのファニー・スキアヴォーニのコラボレーション展だ。

_DSC0100-.jpg

今回の展覧会のコンセプトを考えるのに当たっては、彼らが4~5ヶ月前に東京に来た時の体験に遡る。それは、あるクラブでのパフォーマンスのこと。その場に見に来ている約50人に対して、自宅からビデオストリーミングを通して見ている人がおよそ2,000人いるのを目の当たりにし、私たちが、いかにコンピューターに依存しているのかについて改めて考えされられた、という。

コンピューターの画面を通して多くのことを知るのが当たり前になっている今こそ、自然の神秘について考えることが大切なのではないかと思い、「nature」というキーワードに行き着いた。部屋にひきこもり、コンピューターの画面を見ている生活では、太陽の熱、風の動きや、気温の変化などの自然環境を感じることがない。それを「Black Sun」というテーマにし、作品を制作した。

_DSC0317-.jpg

『コンピューターの画面を通してみるものは、つまるところ、何かのコピーでしかない。オリジナルの情報に直に触れて、感じるのとは違う。たとえば、ライブであったらコンサート、さっきの例で言えば、クラブ、といったように、何かが起こっている現場に訪れて、経験することが大切で、実際にその場に来てみて、初めて気付くことがたくさんある。この展覧会でいえば、ファニー・スキアヴォーニのチェーンドレスが描き出す影も、コンピューター上では正確には伝わらない。そんな微細な情報が実は知らないうちに私たちに影響を与えているのではないだろうか。だから、今回は展示という形でも表現したかった。』と、サイモン・ヘンウッドは言う。

_DSC0087-.jpg

そもそも、この展覧会は、「Black Sun」という本の出版を記念して企画された。黒人男性のアフロヘアのような、髪で出来た球体とでもいうような、サイモン・ヘンウッドのスケッチから始まり、そのスケッチを元に、ファニー・スキアヴォーニがチェーンを立体的に交差させて惑星のようなオブジェを作った。そして、それはさらにクリスタルの惑星へと変化した。

ファニー・スキアヴォーニのチェーンは、スウェーデンの中世の甲冑や軍服からインスピレーションを受けている。ひとつひとつのリングが手作業でつながれていることにより、フレキシブルでユニークな構造が可能となり、まるで彫刻のような造形的な美しさを作り出す。そのファニー・スキアヴォーニのチェーンを使ったオブジェやドレスにサイモン・ヘンウッドの演出が加わり、”Black Sun”の世界が表現されている。

_DSC0248-.jpg

インスタレーション、ペインティング、写真など幅広いジャンルの作品が並べられた”Black Sun”。彼らは第2弾も構想中で、今後はミュージシャンをはじめとする、さまざまなアーティストも巻き込んだプロジェクトにしたいという。今度はどんな太陽が見られるのだろう。

_DSC0688_1126.jpg

11月18日に開催された「Black Sun」のオープニングパーティでは、会場となったDISEL ART GALLERYでサイモン・ヘンウッドとファニー・スキアヴォーニが数多くのゲストを出迎えた。来場した中には村上隆氏の姿もあり、大勢の観客を魅了するショウの幕開けとなった。

また、12月のSHIFTのカバーアートを手がけてくれた二人のアーティストがメッセージを寄せてくれた。
『アーティストとして私たちは、“自分の世界”の中で生活することに慣れています。「Black Sun」は、私たち皆に自然の美しさがすでに目の前に展開していることを、手遅れにならないうちに、思い出させてくれるはずです。私たちがつくることができるものは、自然の中ですでにあるものばかりだけど、目を向けてみれば、夜の暗闇の中でさえも、陰にひそむ美しさや創造を見つけることができるでしょう。』

Simon Henwood + Fannie Schiavoni「BLACK SUN」
会期:2010年11月20日(土)~2011年2月13日(日)
営業時間:11:30~21:00(不定休)
会場:DIESEL ART GALLERY
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1&1F
TEL:0120-55-1978
キュレーター: Kimiko Mitani Woo / MW Company
http://www.diesel.co.jp/art

Text: Wakana Kawahito
Photos: Ken Kato

【ボランティアスタッフ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
icon
スティーブ・ベイカー
MoMA STORE