アプレイス

PLACEText: Victor Moreno

オッド・プロジェクト、+46、そしてアプレイス。

常に最先端であるためにヨーロッパの多くの大都市は日々挑戦を続けている。とりわけスカンジナビアやスウェーデンにとって、文化のさまざまな側面における新鮮で活発な流れは重要であり、それは冒頭の挑戦の原動力にもなっている。とはいえ、成功するものはほんの一握りだ。「+46」は2007年以来、ストックホルムのファッション・シーンを多くの角度から支える基盤として活動を続けてきた(+46はスウェーデンの国際電話用の国番号でもある)。そして、その母体が「オッド・プロジェクト」である。彼らはこれまでとは違うファッションの発信や、PRイベント、そしてファッション・ショーの手法等をつくり出してきた。常に時代を先取りしようとするスカンジナビア・ファッションの栄誉ある「+46 ファッション・アワード」の運営など、スウェーデンの最新ファッションに対する彼らの貢献は非常に大きなものがある。

彼らのコンセプトは、大規模なリノベーションを経て、3年前に生まれ変わった有名デパート「PUB」内に出店している大型ファッション専門店「アプレイス」へと発展した。わずか一年後には、最も旬な地元ブランドを大々的に扱う新店舗(350平方メートルの空間に刺激的な海外ブランドとスカンジナビアの最新ブランドが展開している)としての地位を確立したばかりだけでなく、他地域にも独自の存在感でアピールし続けている。彼らのオンライン・ストアは海外からの反響も大きい。

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アプレイスで取扱いのあるローカルブランドには、次シーズンから登場する「アワー・レガシー」、「ホープ」、「ポア」、「ナックナ」、「ローカル・ファーム」、「キャリン・ウェスター」、「ユニフォームズ・フォー・ ザ・デディケイティド」、「ミニマーケット」、「ヘンリック・ヴィブスコフ」などに加えて、「コモン・プロジェクツ」、「ノム・デ・ゲール」、「ピーター・イェンセン」、「ダイアナ・オービング」、「ステイン・ゴヤ」、「ソーランド」、「サムソウ&サムソウ」、「オープニング・セレモニー」、「フィンスク」、「ノース・プロジェクツ」、「ミスモ」などのブランドも取り扱っている。『私たちはスウェーデン・デザインとその国際的な競争力に自信を持っており、その可能性は、世界中のお客様から私たちのウェブサイトに寄せられる大きな反響からも明らかです。』と+46ならびにアプレイスの共同創立者であるクリスチャン・ライナイ氏は言う。

雑誌、イベント、パーティー、アウォード、そして現在は店舗経営まで、彼らの挑戦はとどまることを知らない。次はいったい何を見せてくれるのだろう?彼らはインタビューの中で、新しい大型店舗がこの夏オープンする事を教えてくれた。

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オッド・プロジェクト、+46、そしてアプレイスと活動内容が様々ですね。

常に新しいことに挑戦し、多くのプロジェクトに同時に携わっている私たちの活動内容を説明することは容易ではありません。当初、私たちは、自分たちが主催するパーティーで良く知られていたと思います。その後、オッド・アット・ラージとオッド・マガジンという2つの雑誌がそれに取ってかわり、それから+46によるファッション・ショーや展示会、現在ではアプレイスが私たちの活動を代表していると思います。

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「+46 ファッション・アワード」について教えてください。

スウェーデンには多くの素晴らしい才能やブランドがあるにもかかわらず、国内に発表のための基盤を持っていないと感じ、私たちは+46をスタートさせました。現在私たちが最も力を注いでいるのは、+46やオッド・アット・ラージを手掛けていた頃から長い間一緒に活動をしてきた、「キャリン・ウェスター」、「アワー・レガシー」、「ホープ」、そして「ナックナ」などのブランドを取りあつかう店舗(アプレイス)です。+46は今後も活動を続けますが,より変則的なものになっていくでしょう。一例としては、おそらく今年の春の終わり頃にロシアに行き、アプレイスで取り扱うブランドと協力してスウェーデン・ファッションについてのレクチャーとエキシビジョンを行う予定です。

スウェーデンの新しいブランドや、現在の政府やメディアからのサポートについての考えを聞かせてください。

スウェーデン・ブランドやファッション・ウィークに携わる人たちは、デンマークを見習い互いにもっと関わりを持つべきだと思います。過去2年間にわたってストックホルムではシーズン毎にほぼ2回のペースでファッション・ウィークを開催してきました。展示会のためのものと、ファッション・ショーのためのものですが、規模の小さいストックホルムのファッション・ウィークにとってこれは狂気の沙汰です!この夏のファッション・ウィークは1回しか行われない予定で胸をなで下ろしていますが、いつまた2つに分けられるかもしれません。より良いファッション・ウィークを開催する事が、ストックホルムやスウェーデンのイメージ、そしてブランドの売り上げにどう影響するのかということに政府はもっと関心を示してほしいですね。

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話題になったPUBにある北朝鮮ブランドについて教えてください。

「ノコ・ジーンズ」のことですね。ノコ・ジーンズは3人のスウェーデン人スタッフによって立ち上げられ、北朝鮮とその他の世界との境界線を切り開く方法として北朝鮮でジーンズを生産するというコンセプトに基づいています。最初に彼らのジーンズを取り扱っていたのはPUBのみでした。このブランドの販売を始めた時は大騒ぎになりましたよ。さまざまな意見はありますが,アプレイスに彼らのブランドが入ってから、北朝鮮での問題が話題に上ることが多くなりましたし、これこそ彼らスタッフが期待していた事です。「ノコ・ジーンズ」についてさらに知りたい方はウェブサイトまで。

PUBはあなたたちにぴったりの場所のようですね。

間違いなくエキサイティングな現場ですね。PUBはストックホルムで最も大きく歴史のあるデパートですが、3年前に、より時代にあったファッションへと軌道修正をしました。このような商業的な場所で私たちのようなニッチなコンセプトの店舗を展開するというアイディアは素晴らしいと思います。

店舗で取り扱うブランドはどのように選んでいるのですか?

特に決まり事はありません。その点私たちの店舗はとても個人的で、私たちの身の回りにある世界,インスピレーションを受けている物事を反映しています。現在はニューヨーク拠点の素晴らしいブランド、「コモン・プロジェクト」のハンドクラフト、そして遊び心のあるスウェーデンの「ミニ・マーケット」や「ホープ」のファブリックをとても気に入っています。私たちが取りあつかうブランドの服は、自分はもちろん、私のガールフレンドや親しい友人たちにも着てもらいたいものばかりです。

不況という大変な局面を抜けて,ファッション産業の現在と比較的近い未来についてどのようにお考えですか?

大いに期待しています。ここ数年の不況の間にも私たちは成長を続けてきましたし,それはこれからも変わらないでしょう。2010年8月の終わりには400平方メートルの新店舗を、ストックホルム南部の「ブルーノ・ガレリアン」内にオープンしますが、何より楽しみなのはウェブ・ストアとその限りない可能性です。

新しく発行される雑誌について教えてください。

アプレイス・マガジンは私たちのインスピレーションの源を視覚化する手段の一つです。現状では英語版のみですが、将来的には英語版とスウェーデン語版をおそらく年2回のペースで発行することになるでしょう。ウェブマガジンは定期的に更新していきます。

ストックホルム・ファッションウィークは規模が小さく、メジャーなブランドを含めても10程度のショーしか行われませんね。

現時点のファッション・ウィークは少し単調だと思います。よりコンセプチュアルなブランドのための効果的な展示会がなく、参加ブランドが限られてしまっているようですね。

APLACE
住所: PUB.02, Hötorget, 11171 Stockholm
営業時間:10:00〜19:00(土曜11:00〜18:00、日曜11:00〜17:00)
TEL:+46 8 789 1930
http://www.aplace.com

Text: Victor Moreno
Translation: Kazuyuki Yoshimura

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