カウライス

PEOPLEText: Justin Tsui

フィリップ・ラウとグレース・クオックは香港に住むごく平凡な1組の夫婦。2人が共有している人生観は「シンプルでいる」ということだ。2003年には2人で「カウライス」として創作活動を開始し、様々な作品を生み出している。そのうち初めての女の子ムイ・メーを授かり、以来2人にとって彼女が1番大きな影響を与えてくれる存在になったという。彼らの作品の中にある飾らなさが、忙しない街に爽快さを与えてくれる。今年、カウライスは数人の知人と共に手作りの革製品の魅力を紹介する工房「ファンガス・ワークショップ」を開店した。機会があれば、この工房で開催される革を使った作品作りの教室に参加して、この素敵な家族と一言話してみてはいかがだろうか。

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まず、カウライスについて教えていただけますか?なぜ「カウライス」という名前を選んだのですか?

カウライスはフィリップ・ラウとグレース・クオックが2003年に立ち上げました。クリエイティブ・ユニットとして、日常生活の中から他愛のないものを作り出しています。主に素材として使用するのは写真、文章、ビデオ、イラストレーション、それから手作りの製品ですね。普段の日常生活の中にある平穏さや純粋さといったものに大きな影響を受けていますが、社会の中にある不平や矛盾といったものからも幾らか影響があると思います。一見すると愛想が良く親しみやすいという印象を受けるかもしれませんが、実際は他の人々と妥協しながら付き合っていくのは嫌なんです。「ポルポルチャンネル」「ハーバー・レコーズ」「マイ・リトル・エアポート」「ブルースカイ・マガジン」「ロモグラフィー」「ホイミング」「シモキタザワ・ジェネレーション」などの同じ考えを持つ仲間達と共に、ごくたまに活動できたらいいなと思ってます。

2003年に同居し始めて以来、自分達を表現する場を探し求めていました。そこで中国語の名前である「cow rice」(カウライス)を選んだのです。この名前には特に深い意味はありません。

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