レベッカ・ホルン展「静かな叛乱 鴉と鯨の対話」

HAPPENINGText: Wakana Kawahito

ゼロ年代の最後の年である2009年、それは展覧会の当たり年だった。

いま振り返ってもそう感じるのは、とくに女性作家の個展が素晴らしく、印象に残ったからだろうか。例をあげるならば、森美術館のアネット・メサジェ展、目黒区美術館の石内都展、などが思いつく。いわんや、東京都現代美術館のレベッカ・ホルン展もだ。

Ⓒ 2009 Rebecca Horn
《アナーキーのためのコンサート》 1990. ピアノ、モーター Photo: Attilio Maranzano Ⓒ 2009 Rebecca Horn

ドイツ出身の現代美術家レベッカ・ホルンは、今回の展覧会が日本で初めての個展となる。
初期の頃は羽や角をまとうパフォーマンスで知られており、「ドクメンタ5」展以後は、制作の幅を広げてきた。

Ⓒ 2009 Rebecca Horn
映画 「ダンス・パートナー」 1978. Ⓒ 2009 Rebecca Horn

Ⓒ 2009 Rebecca Horn
《ジェイムズ・ジョイスのためのヌーグル・ドーム》 2004. ナイフ、モーター Photo: Gunter Lepkowski Ⓒ 2009 Rebecca Horn

会場は3階と1階の2フロアーで構成されている。3階へあがって最初の部屋では、色鉛筆やピストルが機械仕掛けで動く立体作品を見ることができる。

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