マーキン・ヤン・マ

PEOPLEText: Aron Morel

服のデザインはとてもシンプルですね。何かもっとテキスタイルの使い方だったり、そのコンセプトをどうやって表現するのか、というようなことを感じます。服をデザインする時に大事にしていることは何ですか? またテキスタイルをデザインするとき何から影響を受けてますか?

シンプルなディテールが大好きで、人が使ったり着たりできるものを作るのは楽しいです。自分のアイディアを具体化するのにコンセプトが背景にあるようなプリントものはよく作りますね。プリント作品を作るのは楽しく心が落ち着きます。僕の素材と思考の関係というのは、とても面白いものです。手を使って素材に触れたりするように、服をデザインするのに感覚を使います。瞑想するみたいに。考えるのを止めると多くのことに気が付きます。もの作りをするということは、僕にとっては、目を閉じて惜しみなく全てのイメージや思考で自分の心を満たすことなんです。そして、再び目を開いた時、そのイメージや思考を作品に投影します。少なくとも僕にとって、クリエイティビティは日々の生活が反映したものなんだと思います。もし、毎日経験することにすごく敏感でいようと努力すれば、自分の想像力に敏感さが反映されていくものだと思ってます。

Makin Jan MaMakin Jan Ma
S/S 07 – Let Go! Don’t Look Back In Anger.

あなたの多くの作品にはテーマなどのストーリー性があるように思います。例えば、ランダムな言葉だったり、ペンで線を描いたようなものだったり。同様に映画作品では「故郷」がコンセプトであったり。テーマが作品をつなぎ合わさせているというのはどう思いますか?作品を通して表現したいと思う圧倒的なコンセプトは何ですか?

僕は、人との関係だったり、もの同士の関係だったり、人とものの関係だったり、そういう様々な関係にとても興味があります。もの同士がどう繋がっているのか?人とものがどう繋がっているのか?言葉の作品の全てはランダムな文章だったり、何かを長時間観察している時にひらめいた言葉だったりします。僕は沢山は考えないで、ただ観察をするんだけど、そうすると作品(言葉)がやって来るんです。来る時にはやって来る愛情、みたいなものです。コンセプトは、全てのものの背後には愛があるということでしょうか。僕の仕事はその愛を捕まえて、人々に分け与えることです。

Makin Jan Ma
Janfamily – Plans For Other Days. A book published by Booth-Cibborn Editions, 2005. Edited and photographed by Nina Jan Beier and Marie Jan Lund

クリエイティブな仲間とのコラボレーションはよくしますか?するとしたら、ディレクターとしてでしょうか?それとも「共生的」な関係なのでしょうか?

沢山の人と作品を作ってますが、プロジェクトにより異なります。ショートフィルムの制作の時は多くの人と作業します。コレクションのプリントデザインでも、いろんなアーティストとコラボレーションしてます。僕が小さい頃、養鶏場を営んでいた最愛なるおじいちゃんに捧げる、ニワトリ柄のTシャツを作る時によくコラボレーションしてます。

Makin Jan Ma
A/W 06 – Love Hurts – But Everyone Should Fall In Love

作品作りの過程はどのように進みますか?

今のところは締め切りが全て! 理想としてはもっと旅行をしたいし、もっと座って考える時間がほしい。作品作りの過程は植物が育っていく様子と似ています。十分な時間や空間、水、空気や光の調整、栄養を与えると、アイディアが育っていくみたいに。そして、そこに僕はただ静かに佇み、育っていく様子を眺めてるというように。

影響されたり、インスピレーションを受けたりするものはありますか?

周りの人々。会話。詞。映画。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE