寺島デザイン作品展

HAPPENING

平面作品のエキビションは今日もどこかで行われているだろう。僕も良く足を運ぶ。珍しいことではない。でも、デザイン会社が社員全員参加の自主的な企画で、作品は東京のデザイナーが審査。審査を通ったものだけを展示、というのはユニークな試みではないだろうか。Terashima Design

そのような企画を行なったのは、札幌のデザイン事務所「寺島デザイン制作室」。詳しく説明をすると、本事務所の代表を除く、社員デザイナー9名に、ひとりのデザイナーを加えて10名が約5点ずつの広告ポスターを自主制作。東京などのデザイナー15人に審査してもらう。 総作品数は70点ほどとなり、そのなかの上位作品約30点を展示するルール。ということは出品者の中には作品がひとつも展示されない可能性もある。これは結構ハードなことではないだろうか。しかし結果的には、ひとつも作品が展示されなかったデザイナーはいなかった。

Terashima Design


初日、展示会場でのオープニングパーティに行ってみた。展示会場は寺島デザイン制作室のオフィスのあるビルの空き室を借りて行われた。スタート直後の18時頃お邪魔したのだけど、50坪程度の会場がすでに人で一杯になっていた。本エキシビションの感心の高さが伺えた。参加者の方々は、デザイン・印刷関係の人が多いようだ。

Terashima Design

展示の仕方は、一般的な壁面に設置する、という方法ではなく、オリジナルのデザインのダンボールで正方形の箱をたくさん作り、そこに設置して展示する方法をとっている。同時にこのダンボールのキューブはパーティでのテーブルにもなっていた。この部屋がギャラリースペースではなくて、壁面展示が難しいというところから、そのようになったらしい。しかし、そこが一般的なエキシビションとはまったく違う会場風景を作り出していて、僕はとてもおもしろいと思った。また、奥の壁面では、審査に関わった15人のデザイナーのコメントも展示されていて、これを読んで作品を鑑賞するのも参考になる。また、受付ではA4サイズで40ページ以上ある図録、出品作品のポストカードやエコバックなど、豊富なオリジナルグッズも多数販売され関心を集めていた。

Terashima Design

会場でお客さんの対応に追われていた寺島デザイン制作室の代表の寺島賢幸さんに少しお話しを聞いてみた。本企画をもともと、社員の藤田さんの発案でスタートしたそうだ。最初は、ごく普通にみんなで自主作品の展示をしよう、という話しだったらしい。でも、そこから東京のデザイナーさんに審査を頼むという企画に発展していたということだ。参加したデザイナーの社員さんが本展示用のポスターを制作している姿は、楽しそうというより、つらそうだったそうだ。東京に審査に送った作品は順次ファックスで審査結果が届くため、ファックスが届くたびに全員の注目を集めていたということだ。

Terashima Design

企画コンセプト、展示の仕方を含めて見応えのあるエキシビションだった。平面作品の展示というと、ついありきたりのだと考えてしまうけど、企画を練ることによって本件のように、出品する側も、見る側にもおもしろいものになるのではないだろうか。

「日本のトップグラフィックデザイナー15人が審査した、
 寺島デザインだけのポスターコンペティション入選作品展」

会期:2007年8月24日〜31日 10:00〜20:00
会場:岩佐ビル2F 札幌市中央区北3条東5丁目

Text: Shinichi Ishikawa (Numero Deux)

【ボランティアスタッフ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE