しずおか コンテンツバレー・フェスティバル 2007

HAPPENINGText: Naoko Wowsugi

SCVFキュレーターの大森久美が田中秀幸、菱川勢一、稲葉英樹、so+ba、サミラ・ブーン、黒住政雄の6人のデザイナーに枠組みだけの大きな箱を使いデザインとコミュニケーションをテーマに作品制作を依頼した特別展示、コミュニケーション展は6人のデザイナーそれぞれの個性が活かされた展示になった。

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参加デザイナーの一人サミラ・ブーンは平面のものを切る、折るといったシンプルな発想だけで名刺入れやサンダルなど3Dに変えてゆき、それらの作品は使うものに柔軟な発想を与える。彼女は『私の考えるデザインは使う“者”と“物”の間にコミュニケーションが自然に生まれるものであってほしい』。と話してくれた。サミラの展示作品はそんな彼女の考えを参加者にプレゼントするかのように箱の枠にラッピングをしているようだった。

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このSCVFはまだ2回目ということもあり内容の濃さからすれば参加者は少なかったのかもしれないが、大森さんは「今回の特別展示で示したようにデザインと人とがコミュニケーションをとりながら成長してゆき、このSCVFが静岡の人々や参加者に少しずつデザインと触れ合ってゆくきっかけになれば」と話してくれた。

残念ながら私は一日しか参加できなかったが、他にも多くのクリエーターが無料で講演会を行ったり、ワークショップを開いたり、参加者に積極的にデザインと触れ合う機会を提供している。このフェスティバルは回を重ねるごとに大きくなるに違いないだろう。来年のSCVFに参加する機会のある人は是非、参加してほしい。

しずおかコンテンツバレー・フェスティバル(SCVF)2007
会期:2007年1月26日〜28日
会場:静岡市産学交流センター、アゴラ静岡・ユーフォニア、DREAMS FLEX-MUNCHEN
TEL:050-3433-0863
https://www.scv.jp/scvf/

Text: Naoko Wowsugi
Photos: Naoko Wowsugi

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