科学捜査班:オタックリング

HAPPENING


オズガー特別捜査官は、普段はまじめな公務員。野望はウィーンのオタックリング地区で起こる人種や男女差別、犯罪に立ち向かうことである。日常では、壊れたコーヒーマシを直したり、未払いのパーキングチケットや引ったくりにあった老女に思い悩んでいるだけなのだが、謎めいた殺人事件に遭遇した時、彼の目は輝きだす。『やっと本題だ!しかし、誰がこの女性を殺したんだ?』オズガー特別捜査官と彼の二人のアシスタント・グリーとラッシー(このアシスタント二人は話の中で恋人同士になってゆく)は、調査するうちに紛れもない事実を目の当たりにする。『“死”はいつも殺人者だ。』

オタックリング地区の独特な特色や、オーストリア、トルコ文化に対しての強烈な皮肉と嫌味を満載しているこのウィットに富んだ大人の人形劇は、ヘインズ・エルドマンとマーティン・シュヴァルズ(ウィーンに住む気高きフリーランスの作家)によって書かれている。二人はこの人形劇を書く理由について『ただ単にこの話を書くことが面白いから』と口をそろえる。


「科学捜査班:オタックリング」は毎年ブルンネンマルクトで2週間にわたり行われるカルチャーフェスティバル「ソーホー・オタックリング」で上演された。ブルンネンマルクトはウイーンの16番地にある歩行者天国で、このフェスティバルの間、廃れたお店は展示会場やイベントに使われる。このエリアはオーストリア人、トルコ人、アジア人の文化や伝統が入り混じっていることでよく知られている。現在は工事中である。伝統的な修復作業の他に、このエリアで起こる様々な文化や趣向のぶつかり合いをまとめようとしているのがブルンネンマルクトエリアの再建の特徴だ。


その他の場所では「ラグナーホフ」という19世紀のはじめから手つかずの工業地帯があり、そこは15年以上にわたってアーティストやクリエイターのプラットフォームとなっている。「ラグナーホフ」は400平方メートルもの展示会場やスタジオのスペースを提供しており、ここでアートは創造性と統合性というふたつの相互作用によって創り出され、示され、人々に吸収され、祝福される。いままでこの場所はエキシビション、イベント、ペインティング、スカルプチャー、インスタレーション、写真、映画、ビデオ、パーフォーマンス、クラシック音楽、DJ、文学、演劇、オペラ、そして今はこの大人のための人形劇もとりあげている。

Text and photos: Christina Merl
Translation: Naoko Wowsugi

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