「私たちの歴史…」展

HAPPENINGText: Sarah Boisson

パリにある現代美術センター、パレ・ド・トーキョーの共同ディレクター、ニコラ・ブリオーとジェローム・サンスは、展覧会「Notre Histoire…(私たちの歴史…)」で彼らの出発を祝っている。新しいディレクターはスイス人のマーク・オリヴィエ・ウォーラー。ニューヨークのコンテンポラリーアート・スイス校で2000年よりディレクターをしている。

展覧会の初日は1月20日の金曜日だった。私が入口についた時、私がこれまで見たこともないくらい、すでに入口は人で溢れていた。以前のディレクターや本展のキュレーター達はパレ・ド・トーキョーでのそれぞれの個人的な洞察を持っていた。過去5年間、ブリオーとサンスはフランスにこの新しい時代のアーティストを紹介するため彼らの優先事項を作ってきた。今回の展示会のために、彼らはフランス人、またはフランス在住の29人の将来有望なアーティストたちを今この世界で最も社会的意味のある、またはこの世界への貢献としての彼らの作品を展示するために招待した。


Olivier Babin, Towards Infinite Freshness, 2005

本展では、アーティストの形態の新しい位置付けを証明する。このアーティストの新しい位置付けは、もはやうぬぼれから単独で行動するわけではない、現実にまたがり、しかし事実マトリックスの供給者は現実を予想している。その条件はただ何か言う以上のものを持っているアーティストであることだ。彼らのうち何人かは全く申し分ない。私は29人のアーティスト達が展示したリストを得ることができたが、印象の強かったいくつかを選んで書きたいと思う。


Kolkoz, Les films de vacances, 2005. Installation view

最初の滞在で、私の心を強くとらえたのは、コルホーズという名で活動しているベンジャミン・モローとサミュエルからなる二人組のアーティストだった。彼らは自分たちの香港での休暇をおさめたフィルムをデジタル化し、うまく人間味ある作品にした。物語は贈り物であり、私たちはその世界に魅了されるのだ。この感情は事実によってより効果的にされる。

そのフィルムは、ロビーの中央に置かれたTVのように小さなスクリーン上で上演された。アームチェア、ソファ、照明、そしてコーヒーテーブル、これら全てがスクリーンの正面に配置されていた。どれをとっても居心地のよさは最高だった!またこのフィルム作品にはコミカルな雰囲気があり、皮肉感もあった。この2人自身がメインキャラクターとして登場しているのだ。

コルホーズの部屋で魔法にかけられた私はかろうじてそこを抜け出し、パレ・ド・トーキョーのギャラリー全体を通して具体化する三次元の世界へと進んで行った。

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