ラリプナ

PEOPLE

現在、「日本におけるドイツ年 2005年-2006年」フェスティバルが日本各地で行われている。そのプログラムの一貫として、ドイツのポップ・エレクトロニック・ミュージックにフォーカスしたイベント「SOUNDZ FROM GERMANY 2005」が東京と大阪の二都市で行われた。東京では二日間に渡り、11組の現在のドイツ・ミュージック・シーンを代表する、「セニョール・ココナッツ」、「マウス・オン・マーズ」、「デア・プラン」他11組のアーチストが出演した。

来日アーチストの1組「ラリプナ」の中心メンバー、シンガー/キーボードのヴァレリーとベースのマーカスにインタビューを行った。


ラリプナのネーミングの由来を教えてください。

ヴァレリー(以下 V):“ラリー”っていうのは私のニックネームよ。私のお母さんは、ラリーって私のことを呼ぶの。“プナ”っていうのは韓国の釜山のこと。私は韓国で生まれたけど、住んだ期間はたった一年だけなの。ドイツ人に養子にもらわれたから。だから韓国語は話せないし韓国にはそれから一度も行ったことがないの。韓国へは日本の後に行きたかったんだけど、機材が沢山あって大変だから今回は諦めたわ。

バンドができた経緯を教えてください。

マーカス(以下 M):バンドをスタートしたのは1998年。僕たちが出会ったのはベルリンで、そのとき僕たちはそれぞれ違うバンドでプレイしていたんだ。それぞれがお互いのバンドを辞めた後にヴァレリーがレコーディングをしてドラムで参加したんだけど、一緒にプレイしたらすごい音ができるということに気がついたんだ。それがバンドの始まりかな。後になってドラムとベースが入ってきてライブができるようになったんだ。ラリプナはエレクトロニカとヴォーカルとの融合というのが最初のアイデアだったんだ。とてもミニマリスッティックなね。

影響を受けたアーチストや音楽は?

V:私の好きな音楽はソニック・ユースやペイヴメント、ステレオラブ、マイ・ブラッディ・バレンタインとか。マーカスが好きなのはジャズ。私たちは90年代後半のロックやエレクトロニカ・ミュージックに影響されているけど、常に新しいことにチャレンジしているの。私たちの音楽はコンピュータを使ったりしてるから、もちろんエレクトロニック・ミュージックなんだけど、ポップな方向性も持っているの。

今回のツアーの感想は?

V:東京でのライブは良かったんだけど、大阪でのライブの方がもっと良かったの。

M:僕たちのせいなんだけど、大阪でのパフォーマンスが東京でのより良かったんだ。

V:でも、東京のオーディエンスは素晴らしかった。

今回のライブは新曲が中心だったの?(近日、リミックスと新曲を収めたニューアルバムが「MORR MUSIC」よりリリース予定)

V:何曲かは新しいアルバムの中からプレイしたんだけど、古い曲もプレイしたの。

演奏中笑っているようにみえたけど?

V:笑っていたのは、たぶん何か失敗をしたからだと思うわ。

他のアーチストがアンコールに応えてたけど、なぜラリプナは無かったの?

V:私たちがアンコールができなかった理由は時間がなかったからなの。

M:僕たちはプレイする予定だった2曲の前の時点で時間がなかったんだよ。新しい曲をプレイする予定だったんだけどね。後に控えてるバンドも多かったし、しようかなかったんだ。

V:別にアンコールが嫌いな訳ではないわ。大阪では新曲をプレイすることができたし。東京は2日間だったけど、大阪は1日しかなかったの。でもプレイする曲を短めにして時間内にちゃんとプレイすることができたわ。

今回のフェスティバルの全体的な感想は?

V:最初はこのフェスティバルについては何も知らなかったの。でも一緒にプレイしたバンドが私の好きなバンドばかりだったし、そういうバンドがインターナショナルに知られることはすばらしいと思ったわ。もし私の嫌いなドイツのバンドが一緒だったらすごく嫌だったと思けど(笑)

M:ドイツのバンドもさまざまなバンドがあって僕たちみたいなバンドばかりじゃないんだ。普通のポップ・バンドだっているし(僕は興味がないけど)。ドイツでも日本のバンド・フェスティバルがあるんだけど、ドイツ人がそれを見てそこのバンドが日本の代表だと思わないと思う。それと同じで今回出演したバンドがドイツを代表してるなんてことはないんだよ。

自分達に対する評価についてどう思いますか?

V:各国によって私たちの評価は違うと思うんだけど、例えばイタリアではすごく評価されてるの。でも、殆どの国では私たちのことは知られていないわ。各国でリアクションが違うんだけど、私は東ヨーロッパでのリアクションが好きなの。もちろん日本も好きよ。

非常に、チャーミングなヴァレリーと無口で哲学者のようなマーカスの二人はナチュラルに好きな音楽と向かい合って演奏しているようだ。インタビュー中でも触れられてた、「マイ・ブラッディ・バレンタイン」などのと確かに共通するサウンドを持っているが、リリースを重ねる毎に「ラリプナ」としての世界観を確立していっている。日本でもエレクトロニカという括りだけで評価するのではなく「MORR MUSIC」というレーベルしかり、ロック・ミュージックの範疇でも広く評価されるべきだろう。

Text: Yasuharu Motomiya
Interpreter: Takashi Sasaki
Photos: Miho Kakuta

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