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ドローグ・デザイン

PEOPLE

もし、コンテンポラリー・プロダクトデザインを代表するオランダのブランドを挙げるとなると、おそらく「ドローグ・デザイン」がリストのトップにくるのではないだろうか?「ドローグ・デザイン」は、1993年に設立されたデザイン・プラットホームで、オランダ国内外のデザイナーと共に活動し、多大な注目を集めながら世界のクリエイティブ界に影響を与え、革命と論争を巻き起こしている。彼らは、マルセル・ワンダースリチャード・ハッテンヘラ・ヨンゲリウス 、アーノウト・フィッサーのようなトップデザイナー達が手掛けた革新的で素晴らしい作品を、オランダから世界へ発信してきた。今回はそのドローグの新本社を訪れてみた。


設立者のハイス・バッカーとレニー・ラーマーカスは、安いリサイクル素材を使って作品を製作するオランダ人デザイナーのプロダクトを’93年に開催されたミラノ・ファニチャー・フェアの後、このプラットホームを設立。そのフェアで展示されたプロダクトの最大の特徴は、飾り立てていなく、実用的という点。そしてその多くにちょっとしたユーモアのセンスが感じられるものだったそうだ。この展覧会のタイトルが、ドローグ(オランダ語で“ドライ”という意味)だった。

そのフェアでの成功を経て、ハイスとレニーがこのまま活動を続けようという結論に至ったのも自然の流れだったのだろう。ドローグ・デザインはこのようにして誕生した。ここ10年の彼らの活動は多岐に渡り、彼らの選んできたプラットホームの形態も注目すべきものだ。最近、ドローグには、“ファンデーション”と“ビジネス”という2つの部門ができた。“ファンデーション”の方は、展覧会やイベント、新しいデザインのプロモーションを、“ビジネス”の方は、世界の第一線で活躍するコンテンポラリーデザインスタジオ、そしてメーカーとして活動している。

アムステルダムの新本社は、どのセクションもオープンなスペースとなっていて、誰でも入ることができる。しかも当然のことながら、そのロケーションや建物も、ドローグのコンセプトと完璧に呼応するものになっている。建物自体は1641年のもので、当時は布工場として使われ、アムステルダムの織物工業の中枢として機能していたものだ。建物の中は、何年も前にオフィスとして改装されていたのだが、ドローグの手によって興味深くカスタマイズされた。1階はほとんどを壊し、「DROOG@HOME」(これについては後で説明あり)に生まれ変わったが、2階はまったく手を加えずにそのまま残されており、そこがドローグのオフィスとして使われている。

その2階部分の、手の加え方がとても興味深い。70年代当時から残る、美しいとは言えないありきたりのオフィスが、ただ色を加えることで新しく斬新な空間になっている。色を塗り替えるというのは、まあよくある方法だが、アーティストのフランク・ブラジガンが手をかけたその空間には正直驚かされた。昔からそのまま残っているラジエーター、キッチン、天井のライトすべてが、大胆な色で塗り替えられていた。ごくごく普通のオフィス家具が、この空間にぴったりとはまり、色を加えられていながらも、ちらっと見える元のグレーやベージュの色が本来の姿をのぞかせる。ごくごくシンプルでありながら、非常に繊細に手を加えられた空間だ。

1階の「DROOG@HOME」には、さらなる驚きが待っていた。ここでは様々な展覧会が行われ、またここ数年のドローグのプロダクトを常設展示している。この展示で素晴らしいのが、どのプロダクトも手に触れて、実際に試すことができるという点だ。居心地の悪いギャラリーの雰囲気はまったくない。訪れる人を快く迎え、コミュニケーションを大切にするというコンセプトがここにはある。その空間の隅には、熱心な学生をさらに刺激するようなビデオや本、インターネット、雑誌がたくさん並んでいた。私自身が気に入った部分は、ドローグのプロダクトへの好奇心を掻き立てるようなタイルのキッチン。フードやドリンクが必要なイベントの時には、実際に使われているそうだ。ドローグのプロダクトは時々“ベーシック”すぎて、実際にそれをどういうふうに使うのかを考えてしまったりするが、このキッチンを見て、その答えを見つけることができた。

もし「DROOG@HOME」を訪れてみたい方は、火曜日から土曜日の12:00〜18:00 に訪れてみて。また2005年2月12日まで、ハーグ市立美術館にて、ドローグ・デザインの回顧展「simply droog, 10+1 years of avant-garde design」も開催中だ。

DROOG DESIGN
住所:7b Staalstraat, 1011 JJ Amsterdam
http://www.droogdesign.nl

Text: Ania Markham from Post Panic
Photos: Mark Visser from Post Panic
Translation: Naoko Fukushi

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