ザ・ビッグ・ドロー 2004

HAPPENINGText: Sari Uchida

ロンドンに来たことのある人なら一度は訪れる、トラファルガー広場。ネルソン提督像がそびえ、鳩とライオン像で世界的に有名なこの場所が昨年7月、大規模な工事を経て、遊歩道化した。以来、ロンドン市長が音頭をとり、音楽やストリートパフォーマンスなど、様々な文化イベントが催され、いままで以上に人があつまるホットスポットとして賑わいをみせるようになった。

7月から3ヵ月間、トラファルガー広場 夏 2004と題して20以上の無料イベントが行なわれた。そのトリを飾ったのが、9月26日の開催記念行事「ビッグ・ドロー」。今年で開催5年目を迎えるこのイベントは、「誰にでも絵が描ける」をモットーに、「上手く描かなきゃ」という思い込みや不安を取り払い、描くことが観察力、伝達力、発明する力を育み、なによりも喜びになることを広めるのが目的だ。

昼頃広場につくと、ライオン像のふもとに三角屋根のテントが立ち並び、A6版のスケッチパッドと鉛筆を無料配付していた。内側の壁には「顔を描こう」「広場の様子を描こう」「お面をつくろう」など与えられたテーマで制作したクレヨン画や鉛筆画が、沢山張り出されていた。

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