今井トゥーンズ展「DL−DAY」

HAPPENING

7月、ソーソーカフェでは、今年で活動10周年、そして映画「DEADLEAVES」公開(松竹配給)で新たな方向性を見出した今井トゥーンズの個展「DL−DAY〜札幌上陸作戦」が開催された。過去にも2度、ソーソーカフェで個展を行ってきた彼は、恒例のスピード感あるライブドローイングを見せてくれた。


会場入口には、カフェの白い壁に直接描かれたイラストがまずお目見え。展覧会前日に、下書きなどもせずにその場で描いたそうだ。アーティストにとっては普通のことなのかもしれないが、これほど完成されたものを一発で描いてしまうなんて…と驚かされる。

今回の個展は、7月24日に発売された「DEADLEAVES」DVDの発売にあわせたということもあり、オープニングは彼のライブドローイングに加え、そのDVDの上映もプログラムに加えられた。また会場のディスプレイでは、この展覧会限定のTシャツも展示/販売された。


© 2003 Imaitoonz / Production I.G. Manga Entertainment

「DEADLEAVES」は、近年様々な国際映像祭にも招聘を受け、映像という分野でも特異な存在感を示し始めた今井トゥーンズと、世界に名だたるアニメ制作会社「プロダクション I.G.」とが組んだ長編作品。今井トゥーンズの描く、ポップで強烈な印象を持ち、彼のオリジナリティが色濃く再現されたキャラクターたちが物凄いスピードで物語を展開していく。ちょっと目を離すものなら、それが最後。ジェットコースターのように突進していくストーリーから振り落とされてしまいそうになる。55分という長さの映画だが、そのノンストップ・アクションに圧倒され続け、あっという間に時間が過ぎてしまった。

そんな中、今井トゥーンズは会場の一番奥で、プログラムの映画上映後に始まるライブドローイングに備え、ライトで手許を照らしながら下絵を黙々と描いていた。ライブドローイングにも同じことが言えるのだが、彼が絵を描いている時の集中力はものすごい。今さら言うのもなんだが、絵を描くことが本当に好きなのだろう。2002年に行われた個展のオープニングでは、予定外の場所にまで絵を描き続け、深夜2時まで描き続けたというエピソードもある。

映画が終わると、その下絵を描いていたアクリルパネルが中央の大壁に掛けられた。彼の集中力は途切れることはない。黒のポスターカラーで描かれた緻密な細かい線画の下絵に、さらに細部を何度も離れ全体像を見てバランスを確認しながら描き込んでいく。具体的に何を対象物として描いているのかはよく分からない絵なのだが、少しずつ浮き出てくるその絵はとても力強い。仕上げ段階に入ると、いくつもの細かな線が織り成す絵に、さらに念入りにバランスを確認しながらスプレーで色を加えていく。そうして、約3時間を経て完成した絵は、絶妙なバランスをもった力強く優美な作品に仕上がった。

キャラクターデザインから、アニメーション、アパレルメーカーとのコラボレーション、そして今回の映画製作と、どんどん活動の領域を広げてきた今井トゥーンズ。活動10周年を迎えた現在、初作品集も企画中とのこと。ライブドローイングが完成した後に、また札幌で次は立体の展覧会を開きたいと話した彼。今度札幌に来る時までに、どんな活躍をしているのだろうか。これからの活動がますます楽しみだ。

今井トゥーンズ展覧会「DL−DAY〜札幌上陸作戦」
会期:2004年7月3日(土)〜30日(金)
会場:SOSO CAFE (ソーソー・カフェ)
住所:札幌市中央区南1西13 三誠ビル1F
TEL:011-280-2240
営業時間:11:00〜21:00
入場料:無料
協力:phil co.,ltd.松竹株式会社株式会社プリズム

オープニングパーティ
日時:2004年7月3(土) 20:00〜23:00

Text and Photos: Naoko Fukushi

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