初代彫蓮刺青写真展

HAPPENING


初代彫蓮の刺青写真作品展が開かれた。場所は渋谷のギャラリー。壁画家から彫師になって5年、彫った数は実に1,000人を越える。これまでの軌跡を、写真作品とアルバム、ムービーで映し出す。
お香の煙が立ち込める仄暗い空間に、さまざまな刺青をまとった人体が浮かび上がっている。刺青の是非についてはともかくとして、人のカラダに刻みこまれた色や絵柄には目を惹かれる。龍や虎といった純和風のモチーフから、トライバル(※)まで、皮膚を占める割合やその色も実にさまざまだ。「私の作品って、ナマモノじゃないですか。その人たちを立たせて展示するわけにはいかないから、今回は写真を選んだんです」と初代彫蓮。

※東南アジアのボルネオ諸島などで古くから伝わる、民族起源のタトゥの文様で、聖なる炎を表していると言われている

この展覧会のために撮りおろしたという、数人の写真家によって撮影された写真たちは、刺青のさまざまな表情をとらえている。単純にカッコイイ、美しいと思えるものも多い。「刺青の絵的な広がりとかデザインとか、そういうものを刺青を入れてる人たちだけじゃなくて、一般の人にも見てもらいたかった。刺青との出会いをつくれたらいいなと思って」というのが、ギャラリーを会場に選んだ理由。

刺青は「アート(芸術)」だという言われ方をすることについては、「刺青はお客さんの要望を受けて、それ以上のものに仕上げるもの。逆にアートは自分の世界を押し出すものだと思うんです。欄間職人だって作品はすばらしいけど、あれをアートって言うんでしょうか。それと同じですよね」。頑ななまでの職人気質。
しかしなんといっても、来場者が釘付けになっていたのは実際に刺青を彫る現場だ。初代彫連は会期中、仕事場をギャラリーの片隅に移し、実演を行っている。しかも、毎日、一日中。歯医者を髣髴とさせるようなマシン音が鳴り響き、ギャラリー内は緊張感に包まれている。

「一蓮托生」、もとは仏教用語で「死後、極楽の同じ蓮華の上に生まれ変わること」という意味が転じて、「最後まで行動や運命をともにすること」を言うようになった。今回の作品展のタイトルに込められたのは、生まれ変わっても、同じ彫師という職人でありたいという彼女の強い思いなのかもしれない。

初代彫蓮 刺青写真展「一蓮托生」
会期:2004年4月21日(水)〜5月1日(土)
会場:ギャラリー・ルデコ(東京・渋谷)
http://www.horiren.com
※5月21日から開催されるアムステルダムのタトウコンベンションにも、彫若一門のブースにて参加予定。

Text and Photos: Yuki Ishida from Web Designing

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