SHIFT 2004 カレンダー

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SHIFTの企画による2004年版カレンダーが完成した。これは去年に引き続きコンペティションを通じて、広く作品の募集を募ったもので、これからの活躍が期待されるフレッシュなクリエイター発掘のための、ひとつの表現の場としての意味合いも込められている。今年は、昨年を大きく上回る500を超える作品が世界中から集まった。そしてなかから12点が選出され、作品集のようなカレンダーがついに完成した。

選ばれた12作品は以下の通り。作者のコメントと作品解説と共に、作品の数々をご覧下さい。


マグナス・ヴォル・マシアッセン (ノルウェー)

ノルウェーの、クンストホグスコリン・バーガンで、ビジュアルコミュニケーションを学ぶ24歳の学生。修士過程で勉強する傍ら、グランドピープルというデザイン集団で、リレ・マグナス、クリスチャンという友人二人と、イラストレーションやグラフィックデザインなどの活動をしている。ビート・サンプラーテという、非営利のレーベルも主宰。

作品解説:どんどんプロに近づいていくうちに「クリエイティブ」という言葉を、会話や文章で常に使うようになりました。しかし実際には、クリエイティブというのは、子供の想像力や遊びのなかに転がっているものだと思います。僕らの作る作品は、子供のそういうクリエイティビティのコピーのようなもの。最も大切なのは、硬く考え過ぎないこと。こういう言葉は、決まり文句でありふれているけど、「楽しむこと」がキーワード。ビジネスマン、ビジネスキッズにならないこと。それが大切。

マイケル・モーサー (ドイツ)

タイポグラフィー関連の制作を手掛けるスタジオ「Mlein Press」 の主宰者兼経営者。2002年、ドイツのミュンヘンにて設立される。2003年、2人の男性によるこの若いスタジオは、ニューヨークのTDCで入賞し、優秀作品として東京TDC年鑑に掲載された。

作品解説:自由で実験的なタイポグラフィー。子供の描いたようなドローイングと、それを取り巻くように配置されたタイポグラフィーとの絶妙な関係を表現しようとしました。

ジュディ・チャン (香港/ニュージーランド)

18歳の夢見る女の子。香港で生まれ、9歳の時にニュージーランドへ移住。現在は、オークランドにある、ホワイトクリフ・カレッジでグラフィックデザインを学ぶ。

作品解説:アートは感情から生まれる、と私は考えています。今年、忙しい時期があり、その時に瞑想のような感覚で油彩画を描いていたのですが、この作品はそこから生まれました。この作品のコンセプトは、折り紙です。折り紙で何かを作ったあとに、それを広げてできる折れ線に興味がわきました。入り組んでいながらも、折れ線によって白い紙の上にできる、光と影が素敵だと思いました。しかし、この折れ線を辿って、もう一度元に戻すことはできるのかと、ちょっと疑問に思っています。ぜひ試してみてください。

セヴェリネ・スカグリア (フランス)

26歳のフリーランスイラストレーター。メゾン・ラフィテと呼ばれる、素敵な街に生まれる。現在はパリで、雑誌などのイラストを手掛ける。

作品解説:部屋に一人でいる時にビロウを描きました。その時は、誰もオイスター・カルトのコンサートに一緒に行ってくれなくて、とても寂しかった。ものすごく悲しくて落ち込んでいると、突然、イラストレーターの友達から電話が来た。ビールを一緒に飲んで、昔の事や、家族、友達、愛などいろんなことを話していると、ビロウがどこからか現れた。「イップ、イップ、イップ」。幸せになれた。

アレクサンドラ・ニナ・ネゼヴィック (ボスニア&ヘルツェゴビナ)

グラフィックデザイナー。サラエボの、ステータスデザインというスタジオのアートディレクターである傍ら、フリーランスのデザイナーとしても活動をする。

作品解説:この作品が完成した後に、「Future」というタイトルをつけました。何かを始める時のように、直線はなんだか親しみがあって、シンプルですが、少し道からそれると、全てが新しい、見知らぬものとなり、たくさんのラインが折り重なり、新しい形を形成する抽象的なイメージになるのです。

カトリン・アルテンブラント (ドイツ)

1978年生まれ。ドイツのホッフシューレ・フュア・ゲシュタルタン・オッフェンバッヒで学ぶ。

作品解説:作品のタイトルは「wir trafen uns in einem garten…」。意味は「僕達は庭で出会った」。ドイツのバンドからインスピレーションを得て、制作しました。作品の中にある植物は実在しない植物で、コンピュータで作りました。これはシリーズの中の1作品で、まだシリーズは、制作中です。

綱島創 (日本)

デザイナー。東京都内在住。現在、グラフィックデザイン、イラストレーション、ウェブデザインなどフリーランスで活動する一方、2人組で「Regina」という名義でも活動し日々精進中。

作品解説:この作品は、「思い」をテーマに制作しました。人間の常日頃頭の中で感じている“思考、想像、記憶、空想、理性”などが次々と入り混り、蓄積されていく様を立体的なイメージで表現しました。

レオ・デニス・ノーグレン (スウェーデン)

1971年、スウェーデン、ストックホルム生まれ。フォースバーグ・グラフィックデザイン学校でグラフィックデザインを学び、エレクトラックス・インダストリアルデザインセンターを経て、現在は彼自身のスタジオを持ち、プリント、アートディレクションを行なっている。ISというデザイン集団の一員でもある。

作品解説:非常にデータサイズの大きいイラストのレンダリングの一部です。ベクターで実験的なことをしていて、スクリーン上のレンダリング途中の画像を保存しています。そして、カメラでスクリーンに映っているイメージを写真に撮りました。元となった画像は、白黒の風景画です。

アダム・ラッシュ (アメリカ)

建築をバックグラウンドに持つ。デザイン、音楽、アートなど様々なメディアをミックスし、一つの流動的なムーブメントを作り出すようなライブパフォーマンスを行う。「完成した作品というのは、まだ未完成で、完成品とされているものは、別の事を始める為の言い訳だ。」

作品解説:この作品はピクセルとベクターの関係を模索しており、ここから情報が生まれてくるような何かをイメージして制作しました。

クズニシ・マイコ & ネス・ヒグゾン (USA)

マイコは、ときどき現実的だがいつもはドリ−マ−。彼女はコンマ、 ルパート・シェルドレイク、ワサビ、グリーン豆が好き。「MK12」と「Decoylab」で働く。
ネスのある1日のお話。コンセプチュアルなことを考え始め、フランス映画とおいしいタイポグラフィーを少々加える。BIG EASY、ティボア・カルマンの作品、DJ Krushの音楽を加え、混ぜる。いつもお腹を空かせててる人物が思い浮かびましたか?

作品解説:2人で作った、小作品です。楽しんで!

ジュリアナ・スカプシン (ブラジル)

ブラジル、サンパウロに住む26歳のデザイナー。大学で広告を学んだ後、大学院ではグラフィックデザインを学び、ウェブデザイナーとして広告代理店とメディア関連の会社に勤務。現在は、ファッションとエンターテイメント関連の会社で、フリーランスのグラフィックデザイナーとして働き、プリントやデジタルメディアだけではなく、ファブリックやTシャツの制作も手掛ける。

作品解説:ブラジルの、眩しいくらい明るく、楽しい夏をイメージしました。

菊島信之 (日本)

1976年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。現在は東京の広告製作会社でデザイナーをしています。

作品解説:テーマが自由でしたので、普段の生活で感じているもろもろのストレスを発散すべく、特になにも考えずに製作しました。最近はソリッドなものよりも多少生々しいものに心がひかれていますので、そういった傾向が作品にも表れているような気がします。

Shift 2004 Calendar
2003年12月10日発売開始予定
仕様:210 x 210 (mm), 28 pages
価格:1300円(税別)
販売:Shift Production Limited, Japan

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