デイブ・ホワイト展
HAPPENINGText: Paul Karalius
スニーカーフリークには、お気に入りのスニーカーを履き潰してしまっても、永遠に残したいと願う人は少なくない。アーティスト、デイブ・ホワイトは、その願いを形にした。
「タイタンの戦い」というロンドンの展覧会で、世界のトップスポーツブランド、ナイキとアディダスの歴史を代表し、スポーツ界やストリートファッションでも人気を持つ、過去10年に発表されたスニーカーのペインティングが披露された。
Dave White, Nike AirMax (1995)
一般にもメディアにも受け入れられたこの展覧会は、アメリカですでに開催され、現在はドイツで開かれている。キャンバスに描かれたスタンスミスやエアジョーダンを欲しがる、ストリートファッション好きの需要で、デイビッドは思わぬ収入を得た。
リバプールでファインアートを学んだデイブは、サザビーズやコナウト・ブラウンなどのギャラリーで過去にも展覧会を開いたことがある。彼は自らもスニーカー好きで、クラブDJという顔もあわせ持つ。そして、今やグラフィックやグラフィティに支配されているストリートファッションに、異なったビジュアルを投げかけている。
Dave White, Adidas, Japan
さらに、すでに確立された手法とも言える、ペインティングという手段を使い、ストリートカルチャーにも興味深い視点を投げかけている。彼の作品は、現代の、“使い捨て社会” の一部として描かれているが、これは今日の社会を強く反映している。
デイブは、コレクションを発表して以来、ナイキ、アディダスとのプロジェクトのチャンスを得た。もうすぐ、アディダスの限定スニーカーが、オキ・ニで発売となる。また、ナイキは、彼の「Air Max 03」ペインティングのTシャツを発売した。
Dave White “Clash of the Titans”
会期:2003年
会場:Exposure Gallery
住所:22-23 Little Portland Street, London W1W 8BU
TEL:+44 (0)20 7907 7130
https://davewhiteart.com
Text: Paul Karalius
Translation: Naoko Fukushi
Photos: © David White