横山美和

PEOPLE

4月のある土曜日の夜。札幌にある「ソーソーカフェ」は、楽し気な声が聞こえる賑やかな空間に!カフェに集まったのは、若さあふれる女の子達ばかり。彼女達の目的は、その晩無料で行われていた、メイクアップ・アーティスト・チームによる、プロのメイクサービス。

今回の「ドットソ−ソ−#14」でフィーチャ−されたのは、メイクアップ・アーティストの横山美和。「THANKSGIVING MAKEUP」と題して、長時間に渡ってメイクを行ってくれた。彼女は、 2001年にロスアンジェルスで開催された「ICE (International Cosmetology Expo)」での受賞経験を持つアーティスト。昨年行われた、ファション・メイクアップ・ショー「Continuous Beauty」を主催した他、十勝現代アート展「デメーテル」では、ヘアー&メイクアップ・アーティストとして活躍した人物だ。今回の「サンクスギビング・メイクアップ」では、札幌を拠点に活動しているグラフィックチーム「モグラ」も参加。このイベントのもうひとつの見どころだ。


私がもっとも注目したのが、横山美和をはじめ、彼女のアシスタントを勤める女性達が、遊び心溢れるユニークなメイクを次々と施していくこと。もちろんメイクのテーマは「ドット」だ。

幸運なことに彼女にインタビューをする機会に恵まれたので、心にひっかかっていた疑問を横山氏にぶつけてみた。

ドットに対する思い入れはどこから来ているのですか?

ドット柄は私の大好きな柄で、あと○ってすごくパワーを感じるんです。 ○は組み合わせによっていろんな表情を見せてくれますし、かわいくもクールにも神秘的にも ポップにもいろんなイメージで彩れるのが楽しいですし、カラーバランスもとりやすいので好きです!

どのようなメークアップスタイルが、横山さん流だと思いますか?

私のメイクスタイルは、混ぜる、ぼかす、描くというスタイルです。グラデーションをつけるのが好きなのです。絵を描くように顔をキャンバスにしてメイクをするのが特徴です。 色の重なりが好きなのです。あとはやはりビューティーメイクが好きかな? あとは、最近は、ソーソーカフェでやったようなアートメイクも自分のなかで大きくなりつつあります。 ファッションとのつながりも大切ですね!!

メイクアップの技術はどこで学びましたか?

私は高校を卒業してから、専門学校日本ビジネススクールメイクアップコースに入学し、メイクの勉強を2年間しました。技術内容としては、メイクはベーシックメイク、撮影・ショーメイク、ショー構成、特殊メイクなどを勉強し、ネイルは基本テクニックネイルケアなど、基本的なことは学びました。私が通っていた学校はさまざまな体験を学生自身にチャンスを与えてくれ、メイクを学校以外での場所で課外授業として行なったことも多くありました。

ロスアンジェルスではどのような経験をしましたか?

ロスアンジェルスでは、ICE (International Cosmetorogy Expo)という美容の大きなフェスティバルのようなものに参加しました。場所は、ロスアンジェルス市内にあるコンベンションセンターです。ICEは 二日間開催され、私はその2日目にあるメイクのコンテストに参加しました。イブニングクラシックメイク部門に出場し、約60分間のメイク競技をし、アメリカの現役メイクアップアーティストや、韓国からきたアーティスト、ヨーロッパからきたアーティストなどさまざまな年齢の人がキャリアも性別も関係なく競技していました。私はその中にいるだけで圧倒されてしまい、ただただ無我夢中でメイクしました。 その結果30人中5位入賞という嬉しい結果を出せたわけなのですが。私はICEに参加したこと自体が、自分の宝物ですし、大会中に行なわれていた、ものすごく規模の大きい美容の見本市もサイコーでした。なんてフリーでエキサイティングなんだろーと、日本の美容とは規模が違うなーと思いました。各ブースで行われている、メイクショーやヘアーショー、ファッションショーなどどれも素敵で、会場に来ている人もお店の人もみんな奇抜なメイクやヘアーで、自分もすごく開放されました。

これからはどのような方向に進むつもりですか。目標は?

これからも今まで同様、固定概念なくフリーに自由に自分を表現することを続けます。けれど、仕事もしっかりこなしていきたいので、仕事の部分ではもっともっと技術の向上をしていきたいと考えています。私が個人的に活動しているプロジェクトとして「THANKSGIVING MAKEUP」は、存在します。今までだれも思いつかないようなメイクやメイクに関するイベントだったり、とにかく何でもやりたいし、たくさんメイクしたいです。植林とメイクという、ナチュラルなやさしいメイクとの融合をしてみたいです。その他、今年考えているやりたいことはモクモクと浮かんでいるので、ひとつずつ実行していきたいです!

ヨーロッパで生まれ育った私は終始、他とはまったく違ったテイストのスタイルやメイクの可能性に驚きっぱなし。おそらくこういったスタイルは、日本の人たちにとっては、日常生活や伝統行事などで慣れ親しんでいるものではないだろうか。色とりどりのシールや、キラキラ光るステッカーを顔に張り付けている光景を見ながら、普段のメイクとは違う、新しい実験的なメイクを知ることができた。

新しい自分の顔を見たい。そんな気持ちが、横山氏の前に途絶えることのない列を作っていた。そしてそんなビジター達に、常に笑顔でファンシーなメイクを施していく彼女。男の子達も、いつもとは違う自分の顔を楽しんでいるようだった。その他にも、メイクアップのアクセサリーを紹介しているセクションにも常に黒山の人だかりができており、ネイルアートのセクションでも、豊富なデザインが次々と誕生していた。どこに行っても、おしゃれ好きな若者のハートは満たされていたようだ。

グラフィックチーム「モグラ」が披露していたのは、ライブ・ドローイングのパフォーマンス。今回は新谷氏がパフォーマンスを担当した。マンガやアニメも大好き、という彼だが、カフェ内の壁は自然界のテイストと、不思議な曲線でいっぱいに。この作品は、展覧会開催中はカフェにて楽しむことができた。今回のようにドットソーソ−は、地元のアーティストにとっても、自己表現の場としても絶好の機会なのである。

また、地元でTシャツデザインなどを手掛けるアーティスト、「ムク」こと椋野達也も、日本の伝統的なデザインをその場でTシャツに施すパフォーマンスを披露。彼が最近立ち上げたファッションブランド「NOZOKY」を知ることもできた良いチャンスだった。今回のイベントのサウンドを担当したのは、お馴染みの「ノードフォーム・クルー」。その日の夜を、エレクトロニック・ミュージックで演出。リラックスした場と良い音楽。そこに良い雰囲気が漂っていたのは、言うまでもない。

必ずしや、誰にとっても何かファンシーな収穫があったこの日の夜。今まで知らなかった自分の顔と、次回のパーティーで試すことができるかもしれない、新しいメイクのワザを得て、家路へ向かう人々は、誰もが嬉しそうだった。

DOT SOSO#14 Miwa Yokoyama “Thanks Giving MakeUp”
日時:2003年4月5日 20:00〜
チケット:前売り1500円(1ドリンク付)当日2000円(1ドリンク付)
ヴィジュアル:Mogra
メイクアップ:横山美和(ThanksGiving MakeUp)
DJ&ライティングインスタレーション:Nordform Crew
会場:Soso Cafe
住所:札幌市中央区南1条西13丁目三誠ビル1F
TEL:Soso Cafe 011-280-2240/Soulmasters Cafe 011-221-1116
http://www.shift.jp.org/soso/

Text: Michiko Ikeda
Photos: Satoru Tanno

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