NIKE 公式オンラインストア

モラッド・ブーシャクール「パーティ」

HAPPENINGText: Bastiaan Rijkers

毎年、オランダの新聞社NRCハンデルスブラッドとアムステルダム国立美術館が写真家を招き、オランダのカルチャーの一部分をフィルムに収めてもらうというプロジェクトが実施されている。


Huwelijksfeest, Morad Bouchakour, 2002 © Morad Bouchakour

今回その大役を預けられたのは、モラッド・ブーシャクール。オランダの今のパーティ・カルチャーを発見し、捉え、フィルムに収めるのが彼に課せられた任務だ。その仕事を達成すべく、この一年間、モラッドは大規模なレイブからホームパーティーまで、実に84以上のパーティーに参加した。


Feyenoord Supporter after his Club Wins the EUFA Cup, Morad Bouchakour, 2002 © Morad Bouchakour

モラッドを、他の写真家と同じにされては困る。日常生活の中で、ついつい見落としてしまいそうな瞬間を巧みに捉えているのが、彼の作品だ。たまに派手な人やグラマーな人もいるが、彼が撮影する対象物はいつも暖かみがある人々だ。彼のこのパーティシリーズの作品では、モラッド自身がオランダの生活や、この土地で生活している人に溶け込んでいる様子が伺える。


Bal Masqué, Morad Bouchakour, 2002 © Morad Bouchakour

様々なカルチャー、そして階級で生きる人々の自然、かつ表情豊かな瞬間を垣間見ることができる彼の作品。パーティーは楽しいのか、営利目的のパーティなのか、モロッコ人の子供はイースターエッグを買うのか、おばあちゃんの80歳の誕生日の時に、今の子供も手品を披露するのか等といった疑問が、彼の作品では一気に解決することができる。そして最終的には、どんなパーティを行うにしろ、どのような文化的背景がそこにあるのかが分かるのだ。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE