オランダ・カルチャー写真展

HAPPENING


毎年、オランダの新聞社「NRCハンデルスブラッド」と「リジュクスミュージアム」が写真家を招き、オランダのカルチャーの一部分をフィルムに収めてもらう、というプロジェクトが実施されている。今回その大役を預けられたのは、モラッド・ボウチャッカー。オランダの今のパーティー・カルチャーを発見し、捉え、フィルムに収めるのが彼に課せられた任務だ。その仕事を達成すべく、この一年間、モラッドは大規模なレ−ブからホームパーティーまで、実に84以上のパーティーに参加した。

モラッドを、他の写真家と同じにされては困る。日常生活の中で、ついつい見落としてしまいそうな瞬間を巧みにとらえているうのが、彼の作品だ。たまに派手な人も、グラマーな人もいるが、彼が撮影する対象物はいつも暖かみがある人々だ。彼のこのパーティーシリーズの作品では、モラッド自身がオランダの生活や、この土地で生活している人に溶け込んでいる様子が伺える。

さまざまなカルチャー、そして階級で生きる人々の自然、かつ表情豊かな瞬間を垣間見ることができる彼の作品。パーティーは楽しいのか、営利目的のパーティーなのか、モロッコ人の子供はイースターエッグを買うのか、おばあちゃんの80歳の誕生日の時に、今の子供も手品を披露するのか等といった疑問が、彼の作品では一気に解決することができる。そして最終的には、どんなパーティーを行うにしろ、どのような文化的背景がそこにあるのかがわかるのだ。

このプロジェクトを行っていた期間に彼がしたためた日記には、ほとんどのパーティーが夜から早朝にかけて行われたため、パーティーのスケジュールをこなすのに苦労したことが記されている。世界中を旅した経験のあるモラッドでさえも、今回の企画では、今までに知る由もなかった町を多く知ることになったのだ。そこで出会う人、出くわす状況、そして風習は、どれをとっても驚きの連続だ。もしこのプロジェクトに意味を見い出すことが出来なければ、これはただの簡単なプロジェクトに過ぎない。しかし何かを感じることができれば、これはかなりやりがいのあるものなのではないだろうか。

作品集とともに、展覧会の企画も担当したのが、アムステルダムで活動する020。デザイナー4人組の020は、この作品集の発行に関しては完璧な仕事をこなしてくれた。ページを開くと、写真が紙面一杯に広がっており、オランダのパーティーカルチャーの精神を見事にとらえた、モラッドの冒険の証を見ることができるのだ。

今回、僕のこの記事の提出が遅れたために、ザ・リジュクスミュージアムでの展覧会は残念ながらすでに終了してしまったことをお知らせしなければならない。しかし、作品集の方は3か国語(オランダ語、英語、日本語)で発行されるので、本を入手することをお勧めする。

Text: Bastiaan Rijkers from Lemon Scented Tea
Translation: Sachiko Kurashina

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