CO-EXISTENCE COMMUNICATION

HAPPENING


バーチャルな世界を探検するのが好きな人がいる。それは単に、彼らはその現実離れした感じが好きだから。でもそれが嫌いな人もいる。なぜなら彼らは、根拠のあるものを好むからだ。どちらでもあなたが望む方を体験できるプロジェクトが、この「CO-EXISTENCE COMMUNICATION SUITE」。フランシス・ラムと、ヤス・サントによる共同活動プロジェクトだ。

エクスペリメンタルなインスタレーションであるこのプロジェクト 。実体的、そして非実体的なメディアの共存、というコンセプトを表現するのがこのインスタレーションの目的だ。それにより、違う場所にある個々の違うものが、お互いを感じ合うことができるのである。フランシスが以前、オンラインプロジェクトとして行ってきた「マジック・キューブ」の延長的な意味合いも兼ねたこのプロジェクト(この「マジック・キューブ」は、キャノン・デジタル・クリエイター・コンテスト2002の、ウェブ部門で大賞を受賞した)。今回は、オンライン上のキューブのようなインターフェイスが、触ることができるキューブと合体。実存のキューブに触れることによって、16個のバーチャルと実存のキューブをコントロールでき、オンライン上のインターフェイスにログインできる、という仕組みになっている。ひとりがウェブでコントロールしながら、もうひとりがインスタレーションのキューブを同時に操作できるのだ。フランシス曰く「これが2方向のコミュニケーション」なのである。

コンピューター・サイエンスの学位を持つフランシス・ラムは、大学卒業後、ウェブデザイナーとして活動を開始。しかし本人のデザインに対する強い希望により再び学業に復帰。現在は、香港工芸大学のデザイン学科の3年生だ。一方、建築のバックグラウンドを持つヤス・サントは、そのデザイン学科の講師。教鞭を取る他にも、デザインというフィールドにおけるコンピューターとネットワークの使用や可能性について研究を行っている。

『僕が「マジック・キューブ」のプロジェクトを終了させた時、先生でもあるヤスもちょうど、マジック・キューブのような実体的なプロジェクトを終わらせたところでした。もし僕のマジック・キューブが実体的なものになったら、どのようなものになるのだろう?見てみたい、と思いました。そこで僕達は、この2つのものをどうやってひとつにするかについて思案を巡らせたのです。 どうしたらバーチャル的なものと実体的なメディアが同時に共存するか、という問題です。』

『インスタレーションの完成までは、数週間しかかかりませんでしたが、2つのメディアをひとつにする、というアイディアを確立させるには2、3ヶ月を費やしました。このアイディアこそ、共存というコンセプトなのです。』とはフランシスの言葉だ。

もちろんウェブデザイナーであるフランシスは、彼にとってはデザインの遊び場的な要素がある彼独自のサイト「db-db.com」を運営している。それが。世界的なデザイナーコミュニティーサイトとしても広く知られており、アルス・エレクトロニカ2002のネット・エクセレンス賞にも輝いた。

デジタルと実体的なメディアにおける、アートとテクノロジーの表現の可能性について探究する、インタラクティブなプロジェクトを現在行っているフランシス。今後、どのような興味深くクリエイティブなアイディアが彼から飛び出してくるのか、目が離せない。

Text and Photos: Mlee From Shellmoonsite and CC
Translation: Sachiko Kurashina

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