東京デザイナーズ・ブロック 2002

HAPPENING

「デザインに境界なし!」このテーマを全身で感じられる5日間が、今年も東京にやってきた。初夏を思わせるような東京の陽気は、この大規模なデザインイベントを盛り上げているようにも思え、また夜になっても、デザインやイベントを楽しむ人々の動きは止まらない。
難しい言葉や理屈など無しに、身近にアートを楽しめる特別な時間。今回は、ほんの一部ではあるが、私が見た東京デザイナーズブロックを紹介。ここからは、東京デザイナーズブロックツアーのはじまりだ。


まず一番先に向かったのは、「IDEE SHOP」と「IDEE SHOP Pacific」のある青山エリア。「IDEE SHOP」の一階では、木の暖かみを感じる家具が多く展示されていた。椅子の部分がシーソーのような形になっているのは、イスラエル人デザイナー、ニッシム・ポラットの作品。実際に座ってみることは出来なかったが、ゆらゆらと揺られながらどのような楽しい会話がこの家具からはできるのか、想像が膨らんだ。

スタッフルームを通り過ぎ、狭い螺旋階段を上がった最上階には、なんとも可愛らしいランプがいっぱい。特にタル・グ-ルの黄色い顔がついた照明「シュロンスキー」は、「あ、こんな人絶対いる」というように表情が豊かで、微笑ましかった。日本の「へのへのもへじ」のような、ヘブライ語の母音字を使って顔を描く方法を唄った詩からヒントを受けたのがこの作品だ。また、「eash」というちょっとおとぼけ感が漂う、新しい形の雪だるまのような作品もグ-ルのもの。その場には、私と友人の二人しかいなかったが、照明でありながらも、他にも誰かが居そうな、そんな存在感が感じられた。

「IDEE SHOP Pacific」では、インテリアデザインユニット「Trio De Punch」の「Dining Tableシリーズ」から、カフェテーブルが3台展示されていた。プラスチック段ボール素材と、特種印刷シールで制作されているこのテーブル。写真家の蜷川実花、漫画家の山口綾子、フェンダー・ジャパン(株)の代表的なビジュアルが、テーブルにあしらわれている。「テーブル」とわかるまでは、それが家具だけではなく、スピーカーを感じさせる電化にも思えた。そして楽器会社のフェンダーのビジュアルが一番最初に目に入ったからか、蜷川氏の青いバラのビジュアルからは、何か深い音が、山口氏の女の子のイラストからは、悲鳴に近い音を感じた。

青山通りと外苑西通りの交差点にあるのが「CIBONE AOYAMA」。ここでは、形見一郎富田一彦の作品を見ることができた。形見一郎の作品は、ワックスで作られた椅子、机、そして巨大な壁。赤に近いサーモンピンクが、黒の背景に冴えていた。光の辺り方によって、ワックスの色の濃淡を見受けることができた。

富田一彦は、彼自身が「CIBONE」にデザインした家具を並べた空間を演出。その空間は、落ち着いた色彩の家具や絵画、食器、植物で統一。特に食器や花瓶などは、純和風にもかかわらず、さりげなく洒落た小型テレビなどでアクセントを付け、古臭さを感じさせない洗練された印象であった。

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