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トリ・コラージュ「シネマ・オブ・トゥモロー」

HAPPENINGText: Jerome Lacote

自らが敬意を表する分野で、精力的に活動を展開するビデオアーティストのテリー・パエット、ジャーナリストのソフィー・ロッチェリオ、エレクトロニック・ミュージシャンのゾルからなるトリ・コラージュ


ビジュアルとサウンドという領域、そして探究と創作の狭間の境界線上にある雰囲気の基礎作りが、彼らの作品そのものである。(イメージと音という)全体が、音楽、ビデオ、ジャーナリズムという3つのトリオによって表現されているのだ。

ポンピードゥ・センターにある「シネマ・オブ・トゥモロー」と「ランデブー・エクトロニクス」による依頼によって、映画館という限られた場所で今回のプロジェクトを行ったこの3人。ときに刺激を与えてくれ、そしてアートの寺でもあり「同時に教会でも売春宿」(センター建築に携わった建築家の一人、レンゾ・ピアノ)でもあるポンピードゥ・センターの認識を表現するというのが根本的なアイディアであり、その場所の自由と実験的なキャラクターを可能にする、というのがテーマだ。そしてこれこそ、幸福と策略なのである。

(ポンピードゥそのものと、神の)教会と、ポンピードゥ・センター・コンペティション(1974年)で活躍した“カルト”建築家、ヨナ・フリードマンという、2つの繋がりがここにはある。ここでフリードマンは、彼の考えるポンピドゥー・センターを紹介。撮影、作曲、そしてインタビューに1ヶ月以上という時間が費やされ、その後、劇場公開としての形が作られた。最初で最後の上映。敏感なというよりは、合理的ではない変化がもたらされた感情を表現した成功例ではないだろうか。(ポンピードゥ・センターという場所の、決定的な欠点要素とも言える)自然、深淵、そして空虚感が3人の中で共有されたのだ。

Cinemas of Tomorrow
日時:2001年1月18日〜2002年9月19日
会場:Centre Georges Pompidou
住所:Georges-Pompidou, 75004 Paris
TEL:+33 144 78 1233
https://www.centrepompidou.fr

Text: Jerome Lacote
Translation: Sachiko Kurashina

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