「リビング・トゥモロー」
PLACEText: Schiettecatte Jan
リビング・トゥモローはブリュッセル郊外に位置する現代建築の独立した複合体の中に設置され、コンクリートや鉄、ガラスなどが広範囲に渡って使われている。リビング・トゥモローと名付けられたこのパーマネント展覧会では、明日のテクノロジーが私達の日常生活の中に統合されていく様子を垣間見ることができる。展覧会の隣では、研究開発用の試験場として、また、パートナー会社のための共同的/社会的プラットフォームとして機能するプロジェクトが展開されている。マイクロソフト、ゼロックス、3COM、東芝などのメジャーな企業が、プロジェクトの集中するエリアに最先端のテクノロジーを提供している。この未来の家は、今日のテクノロジーの発展の急速なスピードに追い付くために5年毎に修正/改造される。
© Living Tomorrow 2000 Brussels
家の中では、ガイドツアーに参加するという形でリビングルーム、バスルーム、キッチン、ホームシアター、寝室、オフィスをまわり、要所要所でデモや説明を聞くために立ち止まる。ベルギー人建築家、デザイナー、アーティストの作品が、高級感溢れるインテリア装飾の中で重要な役割を果たしている。
家の中は完全にリモートコントロールで繋がれ、食べ物を温めるというシンプルなものから人々を管理するためにアクセスを許可したりという複雑なものまでを制御することが可能。安全面で危機に直面した場合には、家自体が自動的に内部を人工の霧でできた雲で覆い、犯罪者の視界を減少させ、犯罪を防ぐことができる。ガラス屋根に巧妙に配置された光電池は、途切れのなく美しい光の滝を演出し、最大限のソーラーエネルギーを供給する。また、新しいペインティング技術と素材により、暗い色を使っているにもかかわらず、クリアーなインテリアを実現している。
庭にはジャグジーとプールを設置。未来の野外スイミングプールは従来の鮮やかなブルーというよりはむしろ緑がかった色で、クリアーな池のようにも見え、風景の自然な色合いにうまく調和している。リビングルームに入ると、まず高い窓が注意を引く。窓のレベルでの空気緩和システムが、連続的な自然の空調を実現する。この空気排除テクノロジーは、20世紀のエアコンよりもよりスムースで自然な気候管理を供給している。
また、定期的な間隔で壁に装置が現れ、壁のプラズマスクリーンに反応しつつ、心地よく光や音楽が流れる。未来のリビングルームはバーチャルまたはリアルライフのミーティング場所へと進化し、テレビを見るということが「ホームシアター」へと変化していくだろう。
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