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アカイ & バクテリア

PEOPLEText: Andreas Pihlstrom, Nanok Bie

ポスターと糊が入ったリュックを背負い、ストックホルムの街をうろつく2人の男。夜に歩き回ることもあるが、ほとんどの場合、彼等が仕事と呼ぶ作業を白昼堂々と行う。アダム、別名バクテリアは、他ではみられないようなミニマル主義の表現方法で、シンプルなフォームを大きな紙にプリントし、それを家の壁や歩行者用トンネル、柱、工事現場のフェンスなど、街のあらゆる場所に貼り付けている。

彼の友人であり、分身でもあるアカイは、彼自身のマークである現代世界のはっきりとした鮮やかなイメージのポスターを貼り付ける。あるポスターには「WE ARE THE HAPPY FAMILY(幸せな家族)」というコピーと1950年代アメリカの郊外生活の感じを醸し出すようなコントラストの中に家族3人が微笑んでいるのがプリントされている。また別のものには、第二次世界大戦時の飛行機と「I WANT MY PLANET BACK(僕の惑星を返して)」と「DO NOT FOLLOW LEADERS(指導者には従うな)」という文字。彼等のアートは合法なものでなく、販売されていないにもかかわらず、スウェーデンの首都で有名になってきている。


“The beauty lies in the act”. Swedish street-artists Akay and Bacteria caught in action.

個人的なメッセージのポスターを街中に貼るというアイディアは、どのように生まれたのですか?

アカイ:以前グラフィティをやっていたのですが、90年代前半に飽きてしまったのです。その頃ニューヨークのコストとレブスという、グラフィティからポスターへ移行したようなことをやっている2人の存在を知って、彼等がインスピレーションとなりました。彼等のアートを見て、普通のグラフィティーよりも速く安全な環境で活動するというアイディアを得たのです。

バクテリア:警察が既にグラフィティアーティスト達に圧力をかけていた時代に、ストックホルムの中心部で育ちました。当初から僕自身のアートを街にフィットするようにしようとしていて、アカイに出会った時に僕達が2人とも同じようなアイディアを持っているのに気付いて、ポスターを一緒にやり始めました。

全体的なアイディアとは?それはあなた達にとって「使命」なのですか?

アカイ:僕が自分のアートを制作している理由は、他に知らないからです。メッセージやスローガンを用いますが、実際にまとまったマニフェストや政治的な考え方は持っていません。作品を見る人がそれぞれ自分で何らかのメッセージを見つけてもらえればと思います。神聖なるコンセプトもありません。僕にとっては、新鮮な空気を得る完璧な方法に過ぎないのです。

バクテリア:僕の考えはアカイに似ていますが、僕が使うのはフォームのみで、テキストは入れません。メッセージは見る人自身の目の中にあるのです。バクテリアを選んだのは、それが不必要なものであって、コントロールできないものだからです。僕自身アート同様、全てにおいて有機的に成長しています。

どのような反応がありますか?

バクテリア:ストックホルムは小さな街なので、壁に貼られたものは一般の人達も気付きます。知り合いの人だけでなく、街で出会った人達から多くのコメントをもらいます。彼等のほとんどは、僕達がやっていることに好意的なようです。

アカイ:メールも沢山もらいます。「ストリートアート」というコンセプトが意識され始めているようです。スペース・インベーダーズやオーベイなどに関連づけられることもあります。皆、僕らが興味があるストリートアートにポジティブです。

「商業的」なことをやろうと考えたことはありますか?広告代理店やギャラリーと仕事をしてみようと思ったことは?

バクテリア:ギャラリーに作品を展示するということは、全く別のことです。その場合、何か全く別のことをやらなくてはならなくなってしまいます。僕達のアートはストリートのために作られたもので、ギャラリーは僕達に全く別のプレッシャーを与えます。

アカイ:僕はただ、広告代理店のために仕事をするのがかなり退屈に感じるだけです。

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