ジム・アヴィニヨン展

HAPPENING


ジム・アヴィニヨンは、かつて自分は世界で最も速い画家だと言った。この場合の「速い」というのは、彼が数多くの作品を制作しているということを意味する。

彼は、実際のカンバスの代わりにボール紙を使うなど、安価な素材を使って数多くの絵画作品を制作している。その背後にあるアイディアは、彼の絵を安い価格で販売することができ、普段は絵を買わない、または絵に全く興味がない人達にも彼の絵を知ってもらうことだ。

彼のエキシビジョンは、大抵クラブのコンテクストの中で開催される。それは、再統合されたベルリンでテクノクラブが数多く出現し始めた1990年頃のベルリンのクラブシーンで起こり始めた。絵画だけでなく、パーティーの内装やフライヤー、レコードジャケット、さらには広告や車、サーフボード、時計などの商業作品も手掛ける彼の作品には、鮮やかな色で描かれた陽気なキャラクター達が登場し、グラフィティー/コミックのスタイルで主に超現実的なストーリーを物語っている。

今回ジムは、ギャラリー「HINTERCONTI」(HINTERは後ろを意味する。かの有名なホテルINTERCONTIはご存じのことだろう)でハンブルグを拠点に活動する若手画家、DOM B.と共同でエキシビジョンを企画し、レコードのリリースパーティーも兼ねたエキシビジョンを開催した。

会場に着くとDJがプレイをしていたが、リリースパーティーのような感じでは全くなかった。絵を貼りつけたレコードが壁一面にディスプレイされていて、その真ん中にリリースされたばかりのレコードを見つけるまでに、かなりの時間がかかった。彼が言うところによると、彼はそのレコード達を本物のピクチャーレコードのように見せたかったのだとのことだ。壁の下の方には「W-TIME: 3:20」などのように時間が書かれたペーパーストリップが貼られ、約12ドルで売られていた。

『大抵いつも紙に鉛筆でスケッチをすることから始めて、その後でフォトショップで色付けします。』彼もまた、映画のポスターと同じキャラクターとタイトルで巨大な手描きのポスターを制作した。『自分の作品に統一性を持たせるために、巨大なポスターにはブラシやカラーなどのフォトショップ機能を使います。これは、完全に制御可能なプロセスとは言えませんが、デジタルの手段に影響は受けたいと思っています。アナログとデジタルでの作業には違いを感じません。両方ともお互いに影響し合い、お互いをサポートしています。』『また、マルボロやスーパーマーケット、インターネット広告などの広告ポスターにも絵を描きました。ある意味それは、表面のリミックスであって、ポスターの中身には反応しません。表面に何かを加えるだけです。ポスターの中身に反応することによって、平凡で道徳的になるのを避けるためです。僕の作品をもっと皆に知ってもらいたいです。』

最初の部屋には、ジム・アヴィニヨンの絵が展示されていた。鋪道に座り、おなかの袋に緑のボトルを入れて笑っている「DRINKS ON WHEELS」というタイトルのカンガルーの絵が一番気に入った。

2番目の部屋へと続く廊下とバーには、スポーツカーのプラモデルのパッケージがぶら下がっていた。外には「YOU CAN’T SEE THIS ON TV(テレビでは見れない)」と書かれ、紙に描かれた彼の代表的なキャラクターが、その都市の風景写真をバックにポーズを決めていた。

別のシリーズでは、イルミネーションを施したシューズボックスに半透明の絵がはめ込まれ、60年代の写真をベースに、彼のキャラクターが様々なシチュエーションで「PFFFT」と言っている絵が描かれていた

Text: Andrew Sinn from Fork Unstable Media
Translation: Mayumi Kaneko

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