リバース・フォトグラファー展

HAPPENING


今月は、ロシアの2大都市、モスクワとセントピーターバーグの2つを違いを比較する機会があった。いろいろな側面でその2都市には違いがあり、最も一般的な傾向を見つけるのは、それほど難しいことではない。
夏も終わりに近付き、写真が去り行く夏の思い出を写し出す。今月モスクワでは、写真展がいくつか開催された。

僕は、フラッシュでのモーフィングやベクトルアニメーションなしで静止写真を見た時に、それがいかに奇妙な感じに見えるものかと考えていた。だが、バックグラウンドミュージックやエアコン、アート表現に対する独特のアプローチ、おいしいドリンクが僕のそういった考え方を変え、ショーを楽しむことができた。その、毎年開催される日本資金による文化プログラムの一部として開催された「REVERSE PHOTOGRAPHY」展での、深く純粋な写真にすっかり魅了されてしまった。(僕らは、国を日本に明け渡した方が良さそうだ。このままでは、ロシアは、現代日本文化の新鮮な空気を吸い込む機会を失ってしまうようだ。)

写真は、現実を再現する手段であり、それを次のレベルへと押し上げる純粋なアートだ。シンプルな現実を何らかの装置を使って再生することによって作られる組織的なレイヤーは、物事に対する独特で鋭い物の見方を必要とする。アーティストによって記録され、形成された現実は、段階的な変化を描写しつつ見る者の知覚に動きを記録し、常にそのアーティスト自身の印を写真に刻み込む。身のまわりで、そして世界中で起こるメタモルフォーゼを視覚的に確認し、新しい地平線を見つけ出し、次のステップへ進む準備をする。僕は、突然現れたオアシスを後にし、モスクワの汚れたストリートへと旅立つことを考えていた。

僕自身のポジティブな考え方のおかげで、残りのエキシビジョンを乗り切ることができた。さもなければ、他の来場者達と一緒に会場を後にしてしまったかもしれない。

前回セントピーターツバーグに行った時は、やるべきことが沢山あった。そのひとつが、デジタルミュージックフェスティバル「FREE FLIGHT 2」を訪れることだった。

それは、「SPARTACUS」と名付けられた、古い邸宅を改造したナイトクラブで開催された。ドラムマシンのソフトな音が鳴り響き、前衛的で芝居じみたパフォーマンスとワイルドなダンスが繰り広げられ、グリセリンの煙が充満する会場内では、プロジェクターから白黒のイメージが流れていた。パーティーに参加した人達は、瞑想/ダンスを楽しみ、まるでそこにいた人誰もが何のためにその場所にいるのか分からないといった感じだった。建物には電線が巻き付けられ、電流が流れた。パフォーマンスがクライマックスに近付き、シャーマン風のダンスを踊る女性が殺人者やカラスに変化し、瞑想の対象となった。僕は、息を止めてアクションを起こす必要を感じた。夜に入り、星明かりの祭壇上の僕の夏。

「取らぬたぬきの皮算用をするな」ということわざがある。すべてを合計するいい機会になった。僕は自分の計算を始めた。

Text and Photo: Sergey Safonoff from Neomega
Translation: Mayumi Kaneko

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