新たな美術館が2018年5月29日、香港にオープンした。香港の中心にあるハリウッド・ロードにあるこの美術館は、「大きな駅」を意味する、大館（タイクン）と名付けられた。これはスイスの建築チーム、ヘルツォーク&ド・ムーロンのプロジェクトで、彼らは2000年には英国ロンドンのテートモダンを、2008年には北京国家体育場の建築も手がけ、更に2019年には香港のM+博物館をも手がける予定だ。1864年に建設された元中央警察署から改装された大館は地元住民にとっても歴史的な価値があり、さらには遺産的な場所でもある。アート展、内装、遺産の拠点となるこの場所は、香港のアートをハイライトする注目スポットとなるだろう。

© Tai Kwun

大館はそれ自体の敷地と観光案内所で構成されている。古い刑務所は旧中央警察署から復元されたもので、建築家は古い門、鍵、レンガを全て残そうとした。刑務所の部屋の中では昔の刑務所生活のドキュメンタリーが投影され、訪れた人は昔の刑務所を体感し、囚人がそこにとどまった様子を想像することができる。

© Tai Kwun

会場の歴史的な部分とは対照的に、大館のアート展示センターははるかに近代的でミニマルだ。その例として、エレガントなシンボルで、さらに大館のアイコンともいえる階段がある。

© Tai Kwun

大館ではバラエティに富んだアート展の開催が予想されるだろう。オープニング・展覧会は、中国医学、彫刻、薬理学、科学の美学を探求する香港の若手アーティストたちに焦点を当てたものだ。屋外劇場では、「夢のような馬」に関するフランスのパフォーマンスグループによる光のアートインスタレーションが行われる。日常生活で使える陶器、普段着やアクセサリーを販売するライフスタイルショップや、その隣にはレストランもある。

近代的なインテリアと建物遺産の構造によって作りあげられた非常に素晴らしくリラックスした雰囲気を持つこの美術館は、香港の近くに来た際にはぜひ訪れたい場所だ。

大館
住所：10 Hollywood Road, Central, Hong Kong
開館時間：11:00〜23:00（店舗、レストラン、展示会の営業時間は異なる）
入場無料
https://www.taikwun.hk