レディオ・バリュー

THINGSText: Kanya Niijima

ミレニウム1999年の最初を飾るトピックは、ネットラジオステーション「レディオ・バリュー」である。次世代のCDと最近騒がれているMP3フォーマットや、ますます増加しつつあるオンラインブロードキャスト等、インターネットをメディアとした、従来にないリスニングシステムが面白くなってきた。

Rレディオ・バリューはネット放送によるラジオステーションの中でも、特に中身の濃いセレクションを展開しており、エレクトロミュージックを専門に、24時間ノンストップでオンエアーしているところが有難い。Devslashnullと、DJ E23 により設立されたこのインディーズラジオステーション、興味深い事に雪国コロラド州に位置する、知る人ぞ知る隠れハイテク都市・ボールダーから発信している。特定の地域に制限されずに世界中どこからでも拝聴できる、ネットならではのインターナショナルなディストリビューションを確立している良い例であろう。

さて、レディオ・バリューの番組構成の方だが、テクノ系全般を幅広くカバーしており、例えば国際的に著名なDJ達のノンストップセットが楽しめる「マスター・コントロール」、ドラムンベースオンリーの「コンクリート・ジャングル」、その他にも「ゴア・ウェイ・アウト」(ゴアトランス)、「イレクレクティック・クアバラルーム」(アンビエント)、「ペーハー」(ハード・アシッド)、「データストリーム」(ガバ)、「エクスクルージョン 」(デトロイト・テクノ)等、各々のジャンルだけを専門としたプログラムが目白押しにオンエアーされている。鼻血ものである。

なかでも、毎週木曜夜10時からの「サブハーモニック」では、実験的なアンビエントパフォーマンスをライブで提供していたり、リスナーからのデモ、ミックステープを中心に、日曜に3回にわたって放送される「ダークサイド」、エレクトロニカ系の音楽に関するトピックを、リスナーからの電話を巻き込んで派手に討論する等、一歩先をいったインタラクティブなコミュニケーションをユーザーに提供しているのが面白い。

近い将来、リアルビデオテクノロジーを使い、ビジュアルの方も同時に放映する予定らしく、ウェブのテレビ化が徐々に進行している現状において興味深い一面でもある。スケジュールページで、一週間分の番組が時間帯ごとにリストアップされてあるので、興味のある人はチェックしてみよう。

なによりもユーザーフレンドリーなのが、プレイリストページで、その名の通り、今現在放送されているプログラムに関しての詳しい説明の他、トラックの名前、レーベル、アーティストのリストをリアルタイムでアップデート表示してくれる。その他にも自分の好きなアーティスト、レーベルがどのプログラムで放送されているか検索できるサーチエンジンもあり、レコードショップでの試聴環境だけでは満足できない人にとっては、まさにおいしいサービスだろう。

レディオ・バリューは多くのネットラジオ同様、リアルオーディオテクノロジーを使用しオンエアーしている。実際に番組をチェックするには、リアルプレイヤーアプリケーションが必要。一旦レディオ・バリューにコネクトすると、ダウンロードを待たずに即座にリアルタイムでの再生が可能なので、ストレスを感じることなく快適にリスニングできるのが嬉しい。Tune in!!!

Text: Kanya Niijima

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