ニュー・チャイニーズ・アート展

HAPPENING

QueensにあるPS1が「Inside Out: New Chinese Art」という素晴らしいエクシビションを行なっている。これは中国、台湾、ホンコンのみならず世界中で活動している中国人モダンアーティストの作品を一同に集めたもの。
作品の多くは強い政治的なメッセージを発し、伝統的な中国の価値観から解き放たれていて、特に中国語への固執は見受けられない。手書きの漢字で参加アーティストのみならず、中国の社会、政府のイデオロギー、官僚制について書かれた説明は、漢字を読めない者にとっても興味深い。こういった「非理解」とそれによってもたらさられる混乱を逆手にとって中国語と非中国語、その価値観と他の価値観の境界を曖昧にし、中国の存在に疑問符を打つという目的にかなった内容だ。


ひとつ群を抜く出来映えのインスタレーションは、25カ国の人々から集めた髪の毛によって作られたタペストリーに覆われた部屋だ。この髪はカーテンのようにひとまとめにするために接着剤で糊付けされたもの。
このカーテンの中には様々な国の言語が書き込まれていて、その中には全く意味をなさない漢字も含まれている。中国の文化を誹謗するアーティストのヴィデオやパフォーマンスなども同時に行なわれた。実際の作品自体はそれが抽象的に意味することよりも強い印象は与えない(現代アートの典型的な状態かもしれないが)が明らかに現代中国の深刻な問題を反映していた。
同時に多くの作品は巻物や版画などにより主義を主張するという伝統的な要素も合わせもっていたが、現在進行形の文化や社会といった要素に焦点をあてることを忌避した作品も観られた。相対主義や客観主義が、西洋的な思考を反映していたかのように見える – 絵画、デッサンのみならずヴィデオ・インスタレーションからはアジア的な外観を感じられない。
マスメディアや消費主義などを題材とした作品を期待して会場に赴いたのだが、現代中国作家のシリアスな一面を垣間みせられた思いだ。

ついでながら階上で行なわれていたのは、Cities on the Move という楽しげな建築エキシビジョンで、「exploring art, architecture, urban planning, and social climate of Asian cities」という国際的なプロジェクトを取り上げていた。the Graduate School of Architecture at Columbia University、Bernard Tschumi、Greg Lynn、Rem Koolhaasなどが参加し多くのアジアの都市を検証するというもの。
コンピューターが物語風にスライドショーを行ない、関連のドローイングや研究成果が壁に並べられていた。アジアのほとんどの都市でみられる過剰な集積や密度を強調した内容となっていた。
なぜか会場のど真ん中にはミニチュア・ゴルフコースが設置されていて、パターでゴルフができるようになっていて、主旨がつかめないものとなっていたようだが。

Text: Eddie Pak From SUCTION.

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