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クレーバー

PEOPLEText: Nicolas Roope

珍しいもの好きなら、このストラクチャー/コンポジションは要注意だ。「The Remedi Project」にも参加していたようだが、ロンドンを拠点としていると知り、安い電話代で電話してみた。

クレーバー 」のクリスと、クレーバーの前身でクリスとドリアンが以前やっていた「オブソリート」の話から会話が始まった。オブソリートがこのメディアをフル活用してビジターたちのブラウザー(当時のモザイクやネットスケープ1.0)をクラッシュさせながらも、企業から資金を集めて世界的に見ても最も面白いウェブサイトを展開していたころだ。他人のお金で好き放題やっていたオブソリートの“パーティー”も終わりを告げる頃、クリスたちはこのクレーバーを始めたのだった。

当時とは様子が変わり、クレーバーは主に音楽産業と様々な関係を結びながら以前とは違ったかたちで発展している。ご存じのようにロンドンの音楽産業は巨大な力を有している。スパイス・ガールズ、オアシス、フィル・コリンズなどなどポップ・ミュージックの大ナンセンスを武器にイギリスの音楽は世界中の英語圏のみならず、世界各地で膨大なセールスを上げ、それをバネにニューメディアのテクノロジーも世界一であると誰もが想像するであろうが、答えは「NO」だ。

幸か不幸か世界的にその音楽産業は大きな曲がり角に来ているようだ。今年は特に大きな変革期であり、クリスが言っていたように“窓ぎわにたたずんでいたインターネット”が一般にもいよいよ受け入れられ始めている。

イギリスのチャートにも顔を出すあるバンドが最近レーベルを変えた。今年の後半にアルバムを発表する予定だそうだが、ちょっとしたトリックがあるようだ。彼らは通常の方法でディストリビュートする術を持っていない。つまり、インターネットでのメールオーダーのみによる販売を開始するそうだ。流通の費用を抑えるだけでなく、話題性で広告費の節約にもなりこれは完璧な手段といえる。

クレーバーが重点的に関わっているのは、インターネットを通しての音楽販売の代行作業だ。クリスの説明によると、現在生産されている音楽ソフトの数というのは過去最高に上り、したがって時間的にも場所的にも人目に触れることが少なくなり消え去るという状況にあるそうだ。ということは店舗の物理的条件に左右されないインターネットは、やがて通常は消え去る運命にあるソフトを管理してまたたく間に販売できるというメリットがある。これは慢性的にレコード棚のスペースと闘い続けている小さなレーベルにとっては特に大きな武器となるはずだ。

しかしながら今のところ問題は、インターネットでのセールスはチャートに連動しないということだ。ポップ・チャートはレコード会社の独壇場であり、彼らは容易にこれを手放すとは思えない。とはいえ、小さなレーベルはチャートよりマーケット自体を意識して活動しているようだ。

クレーバーは今まで培ってきたテクノロジーと同時にその限界をよく知っている。彼らのデザインはフォトショップでレイアウトして最終稿に仕上げるというようなことはせずに、直接為されている。それは納品に関するテクノロジーと完全に一致していて、素早い転送、ウェブ・テクノロジーに関する深い知識、仕上がりの良さ全てにおいて卓越している。

Text: Nicolas Roope
Translation: Satoru Tanno

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